【写真:Zoom会見のスクリーンショット】
森保一監督は現地12日、オーストリアで行われるパナマ代表戦に向けたオンライン前日記者会見に臨んだ。
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選手たちに「自分の力をチームのコンセプトの中で100%発揮し、思い切ってプレーしてほしい」とメッセージを送った森保監督は、全員揃っての練習が2回しかできない中でチームコンセプトの確認や基礎となる部分の向上に時間を割いてきたという。
強調したのは「奪ったボールを確実に攻撃につなげていく」「フィニッシュまで持っていくためにクロスに合わせる」「アタッキングサードで最後のディフェンスラインを突破するために出し手と受け手の判断を向上させる」といったポイントだ。
全員でつないだボールをしっかりとシュートまでつなげること、相手の状況に合わせて意思統一しながらプレッシャーをかけていくことなども重要だと森保監督は述べた。いかに相手の嫌がることを続けながら、10月シリーズでは奪えなかった流れの中でのゴールを記録して勝利するかが大きなテーマとなりそうだ。
森保ジャパンは2018年10月にパナマ代表とホームで対戦し、3-0の快勝を収めている。当時とは開催地も相手の監督も違う状況だ。フィジカルが強く推進力があり、「個の力を生かしながら、組織的に相手の攻撃を止めて組織的に攻撃に移っていけるチーム」というのが森保監督の抱く現在のパナマ代表の印象のようだ。
その中で、警戒する選手に挙げたのは欧州でプレーする選手ではなく、ペルーのシエンシアーノに所属するMFアブディエル・アヤルサだった。
森保監督は10月にパナマ代表が戦ったコスタリカ代表との2試合をスカウティングしたうえで、「(1-0の2連勝において)2点とも挙げているアヤルサ選手の2列目からの上がりはすごく印象に残っていますし、我々も気をつけなければいけないと思います」と語った。
コスタリカ代表との1試合目でアヤルサは後半アディショナルタイムの91分に決勝点を挙げた。左からの折り返しにゴール前でフリーで合わせた形だったが、まさに相手ディフェンスの間をするすると抜けていつの間にかフリーになる2列目からの飛び出しが見られた場面だった。
そして2試合目では38分に先制点を挙げ、パナマ代表を1-0の勝利に導いた。ボールが左に展開されている間にペナルティエリア手前まで上がり、クロスを味方がスルーしたところにフリーで待っていて、見事にコントロールしたシュートをゴール右隅に突き刺した。
森保監督の言葉通り、相手ディフェンスの視野から外れて巧みにマークをかいくぐり、ゴール前で危険なポジションをとるアヤルサの動きは常に注意しておく必要があるだろう。日本代表もコスタリカ代表と同じやられ方をしないよう、最大限の警戒を払って試合に挑みたいところだ。
(取材・文:舩木渉)
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