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セリエA 4年前

セリエA全チーム、夏の移籍金総額ランキング。世界を騒がせ、最も“バブリー”だったクラブは?

欧州の2020/21シーズンが開幕し、夏の移籍市場が終了した。今年も多くの選手が新天地を求め、世界最高レベルの選手も移籍を決断している。各クラブは巨額の資金を投じ、戦力強化に余念がなかった。今回フットボールチャンネル編集部では、セリエAに所属する全20チームの今夏の総支出額ランキングを紹介する(※移籍金は『transfermarkt』を参照)。

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

20位

アーロン・ヒッキー
【写真:Getty Images】

ボローニャ
総支出額:280万ユーロ(約3億3600万円)
最高額獲得選手:アーロン・ヒッキー(約2億4000万円)
その他の主な獲得選手:エドゥアルド・ヴェルガーニ(約9600万円 ※レンタル料)


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 今夏、セリエAで最も選手獲得による支出が少なかったのは冨安健洋が所属するボローニャ。アンドリュー・ロバートソン二世と称されるアーロン・ヒッキーに200万ユーロ(約2億4000万円)、インテル下部組織出身のエドゥアルド・ヴェルガーニにレンタル料として80万ユーロ(約9600万円)を費やした。

19位

ジャン=ヴィクトル・マケンゴ
【写真:Getty Images】

ウディネーゼ
総支出額:450万ユーロ(約5億4000万円)
最高額獲得選手:ジャン=ヴィクトル・マケンゴ(約4億2000万円)
その他の主な獲得選手:ケヴィン・ボニファーツィ(約1億2000万円 ※レンタル料)

 ウディネーゼは今季の移籍市場で9名の新加入選手を迎えたが、その中のほとんどがレンタルやフリーでの獲得。将来性のあるジャン=ヴィクトル・マケンゴのみが移籍金を支払っての完全移籍という形になった。

18位

アルディアン・イスマイリ
【写真:Getty Images】

スペツィア
総支出額:555万ユーロ(約6億6600万円)
最高額獲得選手:アルディアン・イスマイリ(約3億円)
その他の主な獲得選手:イェルン・ズート(約1億8000万円)、ジエゴ・ファリアス(約6000万円 ※レンタル料)

 クラブ創設114年目にして初のセリエA昇格を果たしたスペツィアは18位。アルディアン・イスマイリやオランダ代表経験もあるイェルン・ズート、セリエA経験が豊富なジエゴ・ファリアスなど実力者を揃えた。

17位

ルイス・ロハス
【写真:Getty Images】

クロトーネ
総支出額:620万ユーロ(約7億4400万円)
最高額獲得選手:ルイス・ロハス(約2億8800万円)
その他の主な獲得選手:ヤコポ・ペトリッチョーネ(約1億8000万円)、ルカ・マッローネ(約1億2000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)

 3シーズンぶりにセリエAに参戦しているクロトーネは総支出額が620万ユーロ(約7億4400万円)となった。その中の最高額獲得選手であるルイス・ロハスは、今年トップチームデビュー(ウニベルシダ・デ・チリ)を果たしたばかりの18歳。

16位

ジャンルカ・ラパドゥーラ
【写真:Getty Images】

ベネベント
総支出額:1150万ユーロ(約13億8000万円)
最高額獲得選手:ジャンルカ・ラパドゥーラ(約4億8000万円)
その他の主な獲得選手:カミル・グリク(約3億6000万円)、ブライアン・ダボ(約1億4400万円)

 フィリッポ・インザーギ監督率いるベネベントが17位以下を大きく突き放し16位に。ジャンルカ・ラパドゥーラやカミル・グリク、イアゴ・ファルケなど頼れるベテランを多く新戦力として迎えた。

15位

アドリアン・タメズ
【写真:Getty Images】

エラス・ヴェローナ
総支出額:1495万ユーロ(約17億9400万円)
最高額獲得選手:アドリアン・タメズ(約4億2000万円)
その他の主な獲得選手:コライ・ギュンター(約2億4000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)、ニコラ・カリニッチ(約2億1600万円)

 昨季昇格1年目ながら9位と躍進を果たしたエラス・ヴェローナは、今夏の移籍市場で積極的な補強を行ったクラブの一つだ。アドリアン・タメズやニコラ・カリニッチなど、実に18名もの選手を新たに獲得している。

14位

ミケル・ダムズガード
【写真:Getty Images】

サンプドリア
総支出額:1570万ユーロ(約18億8400万円)
最高額獲得選手:ミケル・ダムズガード(約7億8000万円)
その他の主な獲得選手:クリストフェル・アスキルセン(約3億円 ※レンタルから完全移籍へ移行)、ロレンツォ・トネッリ(約3億円 ※レンタルから完全移籍へ移行)

 20歳のミケル・ダムズガードを新たに加え、昨季ミラン戦で芸術的なミドルを沈めた19歳クリストフェル・アスキルセンを買い取り。さらにアントニオ・カンドレヴァ、吉田麻也、アドリアン・シルバら経験豊富なベテラン勢も確保するなど、満足感ある移籍市場での動きだった。

13位

サンドロ・トナーリ
【写真:Getty Images】

ミラン
総支出額:2298万ユーロ(約27億5760万円)
最高額獲得選手:サンドロ・トナーリ(約12億円 ※レンタル料)
その他の主な獲得選手:イェンス・ペッター・ハウゲ(約6億円)、シモン・ケアー(約4億2000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)

 イタリア屈指の名門ミランは2298万ユーロ(約27億5760万円)で13位という結果に。限られた予算内でサンドロ・トナーリやイェンス・ペッター・ハウゲを獲得し、シモン・ケアーやアンテ・レビッチらの買い取りにも成功したため、移籍市場での動きは決してネガティブなものではなかった。

12位

グレゴワール・デフレル
【写真:Getty Images】

サッスオーロ
総支出額:2850万ユーロ(約34億2000万円)
最高額獲得選手:グレゴワール・デフレル(約10億8000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)、ヴラド・キリケシュ(約10億8000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)
その他の主な獲得選手:フィリッポ・ロマーニャ(約4億8000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)、カーン・アイハン(約3億円)

 サッスオーロはグレゴワール・デフレルらの買い取りに成功した他、ドイツで活躍していたカーン・アイハンらも補強。さらに、マルセイユ生え抜きの天才と称されたマクシム・ロペスもレンタルで獲得している。

11位

マルコ・ログ
【写真:Getty Images】

カリアリ
総支出額:2900万ユーロ(約34億8000万円)
最高額獲得選手:マルコ・ログ(約15億6000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)
その他の主な獲得選手:ジョバンニ・シメオネ(約14億4000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)

 上位進出を目指すカリアリは総支出額2900万ユーロ(約34億8000万円)で11位。そのうちのほとんどはマルコ・ログとジョバンニ・シメオネの買い取りに費やしたものとなっている。

10位

ヴェダド・ムリキ
【写真:Getty Images】

ラツィオ
総支出額:2950万ユーロ(約35億4000万円)
最高額獲得選手:ヴェダド・ムリキ(約21億円)
その他の主な獲得選手:モハメド・ファレス(約9億6000万円)、ジャン=ダニエル・アクパ・アクプロ(約3億6000万円)

 今季チャンピオンズリーグに出場するラツィオだが、今夏移籍金を支払って獲得した選手は3名となっている。その中で注目はヴェダド・ムリキ。トッテナムらも狙っていた大柄ストライカーである。

9位

アンドレア・ピナモンティ
【写真:Getty Images】

ジェノア
総支出額:3575万ユーロ(約42億9000万円)
最高額獲得選手:アンドレア・ピナモンティ(約23億4000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)
その他の主な獲得選手:エルドル・ショムロドフ(約9億円)、フランチェスコ・カッサータ(約8億4000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)

 9位にランクインしたのはジェノア。総支出額は3575万ユーロ(約42億9000万円)となった。その中で最もお金がかかったのがアンドレア・ピナモンティの買い取りだったのだが、同選手の完全移籍が決まった17日後にインテルが買い取りOPを行使して買い戻すという複雑な事態となった。

8位

シモーネ・ヴェルディ
【写真:Getty Images】

トリノ
総支出額:3850万ユーロ(約46億2000万円)
最高額獲得選手:シモーネ・ヴェルディ(約24億円 ※レンタルから完全移籍へ移行)
その他の主な獲得選手:カロル・リネティ(約9億円)、リカルド・ロドリゲス(約3億6000万円)

 トリノは昨季リーグ戦2得点7アシストを記録したシモーネ・ヴェルディを買い取り。さらにマルコ・ジャンパオロ新監督の古巣であるサンプドリアからカロル・リネティ、フェデリコ・ボナッツォーリ、ニコラ・ムッルの3名を引き抜いている。

7位

アルフレッド・ダンカン
【写真:Getty Images】

フィオレンティーナ
総支出額:4300万ユーロ(約51億6000万円)
最高額獲得選手:アルフレッド・ダンカン(約18億円 ※レンタルから完全移籍へ移行)
その他の主な獲得選手:ポル・リロラ(約13億2000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)、クリスティアン・クアメ(約13億2000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)

 昨季もチームの一員としてプレーしたアルフレッド・ダンカンら3名を買い取り、ルーカス・マルティネス・クアルタの獲得にも成功。また、フリーでホセ・マリア・カジェホンやボルハ・バレロ、ジャコモ・ボナヴェントゥーラといった実力者も揃えている。

6位

マリオ・パシャリッチ
【写真:Getty Images】

アタランタ
総支出額:4910万ユーロ(約58億9200万円)
最高額獲得選手:マリオ・パシャリッチ(約18億円 ※レンタルから完全移籍へ移行)
その他の主な獲得選手:アレクセイ・ミランチュク(約17億4000万円)、サム・ラマース(約10億8000万円)

 近年の躍進が著しいアタランタは、マリオ・パシャリッチの買い取りに成功。また、アレクセイ・ミランチュクやサム・ラマースなど、今季の移籍市場で獲得した選手のほとんどが20代前半である。

5位

ジョルダン・ヴェレトゥ
【写真:Getty Images】

ローマ
総支出額:6000万ユーロ(約72億円)
最高額獲得選手:ジョルダン・ヴェレトゥ(約19億2000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)
その他の主な獲得選手:クリス・スモーリング(約18億円 ※レンタルから完全移籍へ移行)、カルレス・ペレス(約13億2000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)

 アメリカのフリードキン・グループが新オーナーとなったローマが5位に入った。昨季はレンタルという形でチームに加わっていたクリス・スモーリングやカルレス・ペレスらの買い取りを無事に成功している。

4位

ヴィクター・オシムヘン
【写真:Getty Images】

ナポリ
総支出額:7350万ユーロ(約88億2000万円)
最高額獲得選手:ヴィクター・オシムヘン(約84億円)
その他の主な獲得選手:ティエムエ・バカヨコ(約2億4000万円 ※レンタル料)

 打倒ユベントスを目指すナポリはローマに10億円以上の差をつけ4位にランクイン。ヴィクター・オシムヘンにボーナス含め100億円近い金額を費やすなど派手な補強となったが、ナイジェリア人FWはさっそく規格外のプレーを発揮し、チームを活性化している。

3位

ロベルト・イングレーゼ
【写真:Getty Images】

パルマ
総支出額:8041万ユーロ(約96億4920万円)
最高額獲得選手:ロベルト・イングレーゼ(約21億6000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)
その他の主な獲得選手:ヤン・カラモー(約9億6000万円 ※レンタルから完全移籍へ移行)、ヴァレンティン・ミハイラ(約9億6000万円)

 アメリカに本社を置くクラウゼ・グループに買収されたパルマが、総支出額8041万ユーロ(約96億4920万円)で3位に入る結果に。移籍市場終盤にヴァレンティン・ミハイラ、ウィーラン・シプリアン、マクシム・ブジらを次々と補強するなど、“資金力”を武器に積極的な動きをみせていた。

2位

アシュラフ・ハキミ
【写真:Getty Images】

インテル
総支出額:9700万ユーロ(約116億4000万円)
最高額獲得選手:アシュラフ・ハキミ(約48億円)
その他の主な獲得選手:ニコロ・バレッラ(約30億円 ※レンタルから完全移籍へ移行)、ステファノ・センシ(約24億円 ※レンタルから完全移籍へ移行)、アレクサンダル・コラロフ(約1億8000万円)

 アントニオ・コンテ監督の下でスクデットを狙うインテルは、アシュラフ・ハキミやアレクサンダル・コラロフらを獲得。さらにアルトゥーロ・ビダルも加えるなど、指揮官の望む人材を確保することに成功している。

1位

アルトゥール
【写真:Getty Images】

ユベントス
総支出額:1億1020万ユーロ(約132億2400万円)
最高額獲得選手:アルトゥール(約86億4000万円)
その他の主な獲得選手:アルバロ・モラタ(約12億円 ※レンタル料)、フェデリコ・キエーザ(約12億円 ※レンタル料)、ウェストン・マッケニー(約5億4000万円 ※レンタル料)

 1位に輝いたのはセリエAで9連覇中の絶対王者ユベントス。総支出額は1億1020万ユーロ(約132億2400万円)となっている。実質トレードで獲得したアルトゥールを筆頭に、アルバロ・モラタ、フェデリコ・キエーザ、ウェストン・マッケニーなど新加入選手はどれも実力十分だ。

【了】

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