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Jリーグ 4年前

「知識がない人がほとんど」。Jリーグに広がるコロナウイルス感染。感染症の専門家をクラブは雇うべき

終息が見えないコロナ禍のなか、Jリーグ開幕が正式に決定された。我々サッカーファン、サポーターは今後、サッカーとどう付き合い、向き合っていけばよいのか。正しい「観戦マニュアル」とはいかに―。サッカーを愛してやまない感染症専門医の第一人者・岩田健太郎教授がすべてのサッカーピープルに向けて、新しいガイドライン「サッカー行動マニュアル」の策定を試みた。好評発売の『サッカーと感染症』から、一部抜粋して公開する。(文:岩田健太郎)

text by 岩田健太郎 photo by Getty Images

どうやって感染症対策をするのか?

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【写真:Getty Images】

 サッカーにおいて、これまでスポーツドクターというと整形外科か循環器科なんですね。怪我をした時に治すということで整形外科はわかりますよね。循環器科というのは心肺機能を高めたり、トレーニング時のスポーツ医学の専門家としているんです。

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 今後は感染症もすごく大事なポイントになってきます。今回のコロナウイルスでわかってもらえたと思います。例をあげれば、いかに安全に消毒するかなども感染症の分野です。

 練習や試合を再開する時にどうやって感染症対策をするのか? それには当然、専門家が入っていくべきだと思うし、先に述べたように予防接種ですよね。海外遠征に行く時に予防接種で守れる感染症は結構ありますから。

 特に肝炎ウイルスのような血液の感染症、あるいは先程の日本脳炎ですね。日本脳炎の場合は、海外で予防接種が必要ない国が多い。そういう国からも当然、外国人選手は来るので日本で日本脳炎になれば困るんですけど、そういう知識がない人がほとんどなんです。

 北海道でも最近までは日本脳炎ワクチンを接種していなかったので(媒介する蚊が当時はいなかったので……)、北海道生まれで本土でプレーする選手なども要注意です。

 これは今後、Jリーグがしっかりプロトコル化して、そういうガイドラインを作るべきかなと。これは前々から思っていることなんです。

(文:岩田健太郎)

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『サッカーと感染症』


定価:本体1,300円+税

≪書籍概要≫
 長いスパンで感染症と付き合わざるを得ないWithコロナ時代に突入した今、もちろんサッカー界も新しい形態、思考にモデルチェンジしていく必要がある。サッカーを愛してやまない感染症専門医の第一人者・岩田健太郎教授の“サッカー異論”をフットボール批評編集部がまとめ、サポーター、選手、指導者……すべてのサッカーピープルに向けて、新しいガイドライン「サッカー行動マニュアル」の策定を試みた。

詳細はこちらから

【了】

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