【写真:Getty Images】
1997年にクラブ史上初、そして現時点では唯一のチャンピオンズリーグ(CL)優勝を飾ったボルシア・ドルトムント。その優勝を決定づけたのは、クラブの未来を担うと期待された若武者の鮮やかな一撃だった。
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1996/97シーズンにクラブ初のCL決勝進出を果たしたドルトムントは、ミュンヘンのオリンピアシュタディオンでユベントスと激突。世界最高のリーグとして隆盛を誇っていたセリエAの名門であり前年の欧州王者でもある相手に対して不利が予想された。
だが前半のうちにFWカール=ハインツ・リードレが2点を奪い、ドルトムントが優位に試合を進める。65分にアレッサンドロ・デル・ピエーロに1点を返されたあと、ドルトムントは20歳のラース・リッケンをピッチに送り出した。
交代出場からわずか16秒後、アンドレアス・メラーからのスルーパスを受けて抜け出したリッケンは、ファーストタッチとなったキックでエリア手前からボールを浮かせてGKアンジェロ・ペルッツィの頭上を抜く。このゴールで3-1と突き放したドルトムントが欧州の頂点に立った。
後にヌリ・シャヒンに塗り替えられるまでクラブ最年少記録だった17歳でデビューを飾り、20歳時にCL決勝の大舞台でこのゴールを奪ったリッケン。だがその後は負傷なども影響して伸び悩んだ感もあり、クラブでも代表チームでも主役にはなりきれなかった。追加招集でメンバー入りした2002年日韓ワールドカップでも、決勝まで勝ち進んだドイツ代表で出場無しに終わっている。