【写真:Getty Images】
現在所属するブラジルのボタフォゴも含めて世界5大陸のクラブを渡り歩き、サッカー界に様々な伝説を残してきた本田圭佑。ロシアのCSKAモスクワ加入直後に見せたプレーもそのひとつだった。
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オランダ2部の年間MVPに輝く活躍でVVVフェンロを1部復帰へ導き、2009/10シーズンのエールディビジでも力を示した本田には、多くのクラブからの関心が噂された。その中からCSKAへと移籍したことは、やや意外な選択だとも受け止められた。
CSKAがこの年のチャンピオンズリーグ(CL)に出場し、決勝トーナメントに進んでいたという事実自体も示すように、よりレベルの高い環境への移籍であったことは確かだろう。だがロシアリーグ自体が日本のファンにとって馴染みが薄かったこともあり、日本代表として南アフリカワールドカップ出場を目指す状況でのこの選択は大きな賭けであるようにも見えた。
その選択が間違っていなかったことを本田が証明する機会はすぐに訪れた。CL決勝トーナメント1回戦のセビージャとの1stレグでCSKAデビューを飾った本田は、3週間後の2ndレグでチームの1点目をアシストしたのに続いて、強烈な無回転FKで決勝点となるゴールを突き刺してみせた。
このゴールによりCSKAはクラブ史上初、さらにロシア勢としても初のCL準々決勝に進出。本田自身もCL準々決勝で戦った初の日本人選手となった。ここでのアピールがワールドカップ出場へ、そして中心選手としての決勝トーナメント進出へと繋がっていくことになった。
アジアサッカー連盟(AFC)がロシアリーグで活躍したアジア出身選手たちを選んだ特集記事の中で、ロシアのジャーナリストであるデニス・ロマンツォフ氏は、本田のセビージャ戦でのゴールは「ロシアサッカー史上最も重要なゴールのひとつ」だったと振り返っている。