日本サッカーのスタイルに合わせた対応力
――J3の鳥取に加入するにあたって、日本での生活の安全面など理由は聞いていますけど、ストライカーとしてどのように結果を出していこうと思っていましたか?
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「ブラジルと日本のサッカーモデルが違うというのは来る前から聞いていましたので、そこに合わせていかないといけないと思っていました。ブラジルの方が、動きが少なくて、ドリブラーの個人突破が多いリーグ。それに対して日本はよりフィジカルなリーグで、走りも多く、ドリブルよりパスやワンツーで突破していくというイメージがありました」
――なるほど。
「ですので、日本に来て変えたところは自分のフィジカルコンディションです。フィジカル的に準備することによって、さらに自分にとってプレーしやすい体づくりができたと思います。スピードやアジリティ等が上がりました」
――当時アドバイスを受けたJリーガーはいましたか?
「鳥取に来た時はフェルナンジーニョ選手が大きな力になりました。兄のような存在で、日本でのプレーのアドバイスをたくさんくれました」
レオナルドが語るゴールの“型”
――フェルナンジーニョ選手は日本に来たブラジル人の中でも優れたパサー、ラストパスを出す選手だと思うんですけど、そういう選手と組んだ時に意識していたことは?
「フェルナンジーニョ選手は自分が一緒にプレーした最高のMFだと思っています。彼は周りにとって予想外のパスを出すんですけれど、そこを合わせるのは練習でした。練習の中でも、彼はボールを持ったら僕のことを意識してパスを出してくれましたので、鳥取にいた時の24ゴールのうち、多くが彼のアシストによるものでした」
――鳥取で強く印象に残っているのは3得点を決めた福島ユナイテッド戦です。あの試合は4-3で鳥取が勝利していますが、3-3の同点から決勝点になったレオナルド選手の3点目はフェルナンジーニョ選手から右サイドの小林智光選手にパスが出て、その折り返しのボールを決めているんですけど、あの時に左のワイドから瞬間的に右へ動いて合わせています。フェルナンジーニョ選手から起点のパスが出た瞬間に、どういうイメージを描いていましたか?
「このゴールは浦和での1点目(ルヴァン杯のベガルタ仙台戦)とよく似ているゴールだったと思います。僕はディフェンダーと並走して競るというより、ディフェンダーのミスも予測しながら少し引いて、マイナスのボールを狙ったりもしています。浦和での関根選手からのボールも、鳥取での小林選手からのボールもマイナスでしたけれど、そうした形から生まれたゴールです。ただし、相手チームにバレてしまいますので、ディフェンダーが引いた僕に付いて来られるようになったら、この記事のせいだと思うようになります(笑)」
(文:河治良幸)
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▽レオナルド( LEONARDO Nascimento Lopes de Souza )
1997年5月28日生まれ 、ブラジル・サンパウロ州出身 。2018年サントスからガイナーレ鳥取へ移籍。移籍初年度でハットトリックを達成するなど、24得点を記録しJ3得点王のタイトルを獲得。2019年シーズンよりアルビレックス新潟に移籍。J2でも類まれな得点感覚で28得点を記録し2シーズン連続の得点王を獲得。J3 、J2での活躍が認められ2020年J1浦和レッズへ移籍。
【了】