【写真:Getty Images】
これまでに5度の欧州制覇を成し遂げ、間違いなく世界で最も成功したサッカークラブのひとつだと言えるバルセロナ。だが欧州での初優勝は意外にも比較的遅く、1992年まで待たねばならなかった。
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チャンピオンズカップ黎明期にはレアル・マドリードが伝説の5連覇を含む6回の優勝を達成。だがその後はオランダやドイツ、イングランド、イタリアなどのクラブがそれぞれ一時代を築く中、スペイン勢は26年間にわたって欧州の王座から遠ざかっていた。
バルセロナも1961年の決勝でベンフィカに、1986年の決勝でステアウア・ブカレストに敗戦。悲願達成に向けて3度目のチャンスが巡ってきたのはちょうど28年前の5月20日、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたサンプドリアとの決勝だった。
ヨハン・クライフ監督が率いる“エル・ドリーム・チーム”を構成していたメンバーはジョゼップ・グアルディオラや、後に日本でもプレーするフリスト・ストイチコフ、ミカエル・ラウドルップ、フリオ・サリナスなど。だが勝負を決めたのはその豪華攻撃陣の誰でもなく、DFながらも驚異的な得点力を誇った現オランダ代表監督だった。
両チーム無得点のまま90分間を終え、延長前半にも試合は動かず。だが迎えた112分、ゴール正面でのFKを獲得したバルサはロナルド・クーマンが豪快なミドルをゴール左隅に突き刺す。バルサに待望のタイトルをもたらした一撃だった。