【写真:Getty Images】
今年1月にチーム内の多くの選手が咳や熱などの症状を示していたというベルギー代表FWロメル・ルカクの発言に対し、所属クラブのインテルはその内容が正確なものではないとして同選手への怒りを示しているという。伊紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が22日付で伝えた。
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ナポリのベルギー代表FWドリース・メルテンスの妻でありベルギーのTV司会者でもあるカトリン・カークホフス氏とインスタグラムライブで対談したルカクは、1月にチーム内に多くの体調不良者が出ていたと発言。その症状が新型コロナウイルス感染の可能性を疑わせるものでもあるとして、「衝撃的発言」だと各国メディアで伝えられていた。
ルカクの発言によれば、12月の短いオフから戻ってきたあと、インテルのチーム内の「25人中23人が体調を崩していた」とのこと。「みんな咳をしていて熱があった。僕もウォーミングアップをしていてすごく体が熱かった」と振り返りつつ、「当時コロナウイルスの検査はしなかったので(感染していたかどうか)確かなことは分からない」と述べている。
インテルから公式な形で声明などは出されていないが、伊紙によればクラブはこの発言を快く思わず、ルカクを叱責したという。『ガゼッタ』紙も、ルカクの発言には整合性などに疑わしい部分があるという見解を示している。
ルカクはDFミラン・シュクリニアルが「気を失いそうになって交代した」とも振り返っているが、シュクリニアルが前半の早い時間に交代した1月26日のカリアリ戦は今年に入って5試合目であり、12月のオフを終えたあとの体調不良と直接関連するとは考えにくいと伊紙は指摘。この期間に風邪またはインフルエンザでの試合欠場が確認されるインテルの選手は4人のみであり、冬季としては普通の人数だとされている。
また、同時期やそれ以降にインテルのスタッフや対戦相手などにウイルスが感染した形跡もない。セリエA初のコロナウイルス感染者となったユベントスのDFダニエレ・ルガーニの感染が確認されたのはインテルとの対戦後だったが、それも3月のこと。イタリアでコロナウイルスの最初の感染者が確認されるより約1ヶ月も前にインテルで大規模な“クラスター”が発生していたというのは現実的に考えにくいのではないかと『ガゼッタ』紙は述べている。
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