救世主となった“野獣”
2002シーズンの基本先発メンバー
エジムンド(元ブラジル代表)
生年月日:1971年4月2日(49歳)
在籍期間:2001年〜2002年
J通算成績:31試合出場/18得点
在籍期間は短く、成績もパッと見はそれほど際立ったものではない。しかし、インパクトは絶大だった。ブラジルの数々のクラブを渡り歩き、イタリア時代にはリオデジャネイロのカーニバルに参加するためシーズン中のチームを離脱するなど、気性の荒さと素行の悪さから“野獣”(アニマル)というあだ名がついていた元ブラジル代表FWは、日本で大きく変貌を遂げた。
ヴェルディがJ2降格の危機に瀕していた2001年のシーズン途中に電撃加入すると、デビュー戦でいきなりゴールを決め、終盤戦の出場した5試合を3勝1分1敗で切り抜ける。そしてチームも見事にJ1残留を果たした。
在籍2年目の2002年は序盤戦こそ欠場したものの、リーグ戦16得点を挙げる活躍を披露。エースストライカーとしてゴールを決めるだけでなく、抜群のテクニックを生かしてチャンスメイカーとしても機能。“野獣”と呼ばれたバッドガイは、献身的なプレーでヴェルディを支えた。
ところが契約交渉で高額な年俸がネックとなり、浦和レッズへ移籍することになる。新天地ではハンス・オフト監督と対立し、2003年のシーズン開幕直後にリーグ戦出場が1試合もないまま浦和を退団。嵐のようにやってきてヴェルディの救世主となった男は、嵐のような勢いでブラジルに帰国していった。
●2002シーズンの基本先発メンバー
▽GK
高木義成
▽DF
田中隼磨
ロペス
米山篤志
相馬直樹
▽MF
山田卓也
林健太郎
小林大悟
エジムンド
▽FW
桜井直人
平本一樹
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