南アフリカワールドカップ
2010年南アフリカワールドカップの基本先発メンバー
ガラタサライからフランクフルトへ移籍することが決まったのと時を同じくして、イビチャ・オシム監督率いる日本代表に初めて選出されている。しかし、コロンビア戦で任されたのは中盤の底ではなく、1トップ・高原のすぐ後ろだった。不慣れなトップ下を任された稲本はアピールに足るパフォーマンスを見せられず、同じくオシムジャパン初選出で左サイドバックを任された中田浩二とともにハーフタイムで退いた。
コロンビア戦の後に行われたアジアカップに稲本は招集されることはなかった。監督がオシムから岡田武史に代わったが、コンディション不良などもあって日本代表から外れることも少なくなかった。ダブルボランチは長谷部誠と遠藤保仁が不動の存在となり、07年と08年の2年間は5試合の出場に終わっている。
しかし、10年1月にJリーグ復帰を決断したことで、代表での立ち位置に変化が生じた。欧州組を招集できない東アジアサッカー選手権に追加招集された稲本は、2試合の先発を含む3試合すべてに出場。南アフリカワールドカップのメンバーに滑り込むことに成功した。
大会直前にはアンカーを置く4-1-4-1システムが採用されたが、アンカーに指名されたのは阿部勇樹。稲本はクローザー役として、リードしたカメルーン戦とデンマーク戦の試合終了間際に数分間出場したのみだった。
●2010年南アフリカワールドカップの基本先発メンバー
▽GK
川島永嗣
▽DF
駒野友一
中澤佑二
田中マルクス闘莉王
長友佑都
▽MF
阿部勇樹
長谷部誠
遠藤保仁
松井大輔
大久保嘉人
▽FW
本田圭佑
【了】