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シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

ロシア代表(08年EURO)

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ロシア代表(08年EURO)のフォーメーションや成績など【写真:Getty Images】



ロシア代表
2008年成績
・ EURO(欧州選手権)スイス・オーストリア大会ベスト4
監督:フース・ヒディンク(オランダ/当時61歳)
スタイル:ショートカウンター

08年EURO主な先発メンバー
GK:イゴール・アキンフェエフ
DF:ユーリ・ジルコフ、デニス・コロディン、セルゲイ・イグナシェビッチ、アレクサンドル・アニュコフ
MF:セルゲイ・セマク、イバン・サエンコ、コンスタンティン・ジリャノフ、イゴール・セムショフ
FW:アンドレイ・アルシャビン、ロマン・パブリュチェンコ

 2000年代のサッカーシーンで大きなインパクトを与えたのはクラブチームだけではない。代表レベルでは、08年EUROに出場したロシアが世界中を驚かせた。

 ロシア代表は、強豪ひしめく欧州の中では決して上位に位置する国ではない。直近のワールドカップでは開催国でベスト8という成績を残したものの、「想像し得ないほどの躍進」として伝えられた。

 2008年当時のロシアも、その立ち位置は大差ないものだった。名将ヒディンクに率いられているとはいえ、EUROでの好成績を期待する声は少なかったと言えるだろう。

 しかし、このチームは全てのフィールドプレイヤーが90分間休むことなく走り続け、高い位置でボールを奪っては電光石火のカウンターで衝撃を与え続けた。今でこそ攻守の切り替えの速さは不可欠なものだが、当時の特に代表レベルでは決してそうではなかった。

 ジルコフのサイドアタックや、アルシャビンのアジリティの高いプレー、パブリュチェンコの卓越したポストプレーはロシアのショートカウンターを完成させる原動力となり、大会後にはそれぞれチェルシー、アーセナル、トッテナムとプレミアリーグの強豪に引き抜かれた。

 最大のハイライトは準々決勝のオランダ戦。当時のオランダは、ファン・ニステルローイ、スナイデル、ファン・デル・ファールトらを擁してイタリア、フランス、ルーマニアと同組のいわゆる“死の組”を全勝で勝ち上がってきた好チームだった。

 そのオランダを相手に延長にもつれ込む激闘を演じ、最終的にはアルシャビンの1ゴール1アシストの活躍もあり3-1で勝利。日本でもど深夜に思わず声をあげてしまったファンも多かったはずだ。

 結局はグループステージ初戦と準決勝で、この大会を制するスペインに敗れる結果に終わったが、このロシア代表が世界に与えたインパクトは今なお鮮烈な記憶として残っている。

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