フィリップ・トルシエ(2000年シドニー五輪)
2000年シドニー五輪・南アフリカ戦の先発メンバー
1998年9月からA代表とU-21代表を兼務していたフィリップ・トルシエ監督の下でも、中田は主力であり続けた。1999年には2大会連続となる五輪出場権を獲得し、2000年に入ると五輪代表のメンバーもA代表に合流してくる。
シドニー五輪直前の2000年6月、モロッコで行われたハッサン2世国王杯に出場した日本代表は、PK戦の末に敗れはしたもののワールドカップ王者のフランス代表と2-2の激闘を演じる。さらに2年前のフランスで苦杯を舐めさせられたジャマイカ代表に4-0の快勝でリベンジを果たした。
規定上はU-23ながら実質的なA代表メンバーを揃えて臨んだシドニー五輪で、中田はグループリーグ第2戦のスロバキア戦でゴールを挙げるなど、メキシコシティ五輪以来32年ぶりの決勝トーナメント進出に大きく貢献した。
しかし、準々決勝・アメリカ戦のPK戦で4人目を任された中田はまさかの失敗。トルシエジャパンはベスト8で大会を終えた。これ以降、所属するローマと日本代表のスケジュール調整が難しくなり、シドニー五輪直後にレバノンで開催されたアジアカップはクラブでのレギュラー争いを優先するため招集を辞退する。
中田を欠いた日本代表だったが、名波浩や中村俊輔らが躍動して全6試合で21得点と圧倒的な攻撃力を発揮。決勝ではサウジアラビアを1-0で破り、自国開催だった1992年大会以来2度目のアジア制覇を成し遂げた。中東開催では史上初の東アジアのチームの優勝となった。
●2000年シドニー五輪・南アフリカ戦の先発メンバー
▽GK
楢崎正剛
▽DF
中澤佑二
森岡隆三
中田浩二
▽MF
酒井友之
明神智和
稲本潤一
中村俊輔
中田英寿
▽FW
柳沢敦
高原直泰