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【写真:Getty Images】
ハビエル・マスチェラーノ(アルゼンチン代表)
生年月日:1984年6月8日(当時25歳)
2008/09シーズンリーグ戦成績:27試合出場/0得点1アシスト
バルセロナで活躍する前のマスチェラーノは、守備専業のセントラルMFだった。ただ、彼が中盤でボールを狩り続けることによって、シャビ・アロンソやスティーブン・ジェラードが攻撃に専念できていた一面もある。チームのバランスを保つ上で不可欠な人材だった。35歳になった現在は母国アルゼンチンに戻り、代表で共に戦ったファン・セバスティアン・ベロン会長が引っ張るエストゥディアンテスでプレーしている。
シャビ・アロンソ(スペイン代表)
生年月日:1981年11月25日(当時27歳)
2008/09シーズンリーグ戦成績:33試合出場/3得点5アシスト
右足から繰り出される美しいロングフィードは、幾度もビッグチャンスを演出した。ハビエル・マスチェラーノが守備のタスクを全うすることで、シャビ・アロンソはより攻撃的に振る舞えるようになって輝きを増し、シーズン終了後にレアル・マドリーへと移籍することになる。その後はバイエルン・ミュンヘンでペップ・グアルディオラの指導も受け、2017年に現役を引退。現在は古巣レアル・ソシエダでBチームの監督を務めている。
YouTubeで公開されている『The Coaches’ Voice』の動画の中で、彼は充実していたリバプール時代について「僕たちのサッカーは非常に強度が高く、スティービー(ジェラード)とフェルナンド・トーレスのコンビネーションも非常にうまくいっていて、本当に素晴らしいサッカーをしていた。僕とマスチェラーノの関係も良かった。キャラガーやアッガーもいい働きをしていたし、アルベロアやアウレリオといった競争力の高いサイドバックもいた。リエラやカイトのプレー強度も高く、バランスの取れたチームだったと思う。僕たちはどんな相手でも倒すことができた」と振り返っていた。
ディルク・カイト(オランダ代表)
生年月日:1980年7月22日(当時28歳)
2008/09シーズンリーグ戦成績:38試合出場/12得点9アシスト
本来はストライカータイプの選手だが、リバプールでは右サイドが定位置だった。尽きることのないスタミナでピッチを所狭しと駆け回り、攻撃にも守備にも顔を出す。チャンスメイクのみならず、自らゴール前に飛び込んでのフィニッシュも一級品だった。2012年にリバプールを退団した後は、トルコのフェネルバフチェを経て母国オランダの古巣フェイエノールトに戻り、2016/17シーズンにはキャプテンとして18年ぶりのリーグ優勝に貢献。最終節でハットトリックを決めた3日後に現役引退を表明した。現在はフェイエノールトU-19の監督として後進の育成に従事している。
スティーブン・ジェラード(イングランド代表)
生年月日:1980年5月30日(当時29歳)
2008/09シーズンリーグ戦成績:31試合出場/16得点11アシスト
トップ下が定位置になったことで、よりゴール前の決定機に絡めるようになって自身最多のリーグ戦16得点を挙げ、プレミアリーグ得点ランキングでも3位に入った。フェルナンド・トーレスとのコンビネーションも猛威を振るい、針の穴を通すようなスルーパスでスペイン人ストライカーのゴールを何度も演出。短い期間ではあったが、2人の時代とも言えるキャリア最高の時期を過ごした。LAギャラクシーでプレーしていた2016年に現役を引退すると指導者の道へ。2017/18シーズンには古巣リバプールのU-18で監督を務め、2018年夏からはスコットランドの名門レンジャーズの監督として辣腕を振るっている。カリスマ性は磨かれるばかりだ。
アルベルト・リエラ(スペイン代表)
生年月日:1982年4月15日(当時27歳)
2008/09シーズンリーグ戦成績:28試合出場/3得点4アシスト
エスパニョールで評価を高め、夏の移籍市場最終日に加入した左利きのスペイン代表アタッカー。プレーに波があり、定位置を掴みきれなかったが、大柄で献身的なスタイルで左サイドの主戦をになった。2009年3月22日のアストン・ヴィラ戦、ペペ・レイナからのパントキックを左足ハーフボレーで豪快に叩き込んだゴールがハイライト。キャリア晩年は怪我にも悩まされ、ギリシャ、トルコ、イタリア、スペイン、スロベニアのクラブを渡り歩いて2016年夏から無所属に。そして2018年1月、正式に現役引退を表明した。その後、指導者として欧州最高位のUEFA PROライセンスを取得し、ロシアに設立した「アカデミア・フッチボウ・リエラ」を拠点に活動している。