マッチプレビュー
【写真:Getty Images】
無観客の中で行われることが決まったバレンシア対アタランタ。試合前の段階ではやはり、アタランタのベスト8入りを予想する人が多いようだ。
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バレンシアは逆転でのベスト8入りを決めるためには最低でも「3点」を奪わなければならない。ホームでの一戦とはいえ、3回もゴールネットを揺らすのはもちろん容易なことではなく、おまけにアウェイゴールも奪われてはならないなど、非常に難しい戦い方を強いられることになる。
ただ、「ある程度好機を作ったが1点しか奪えなかった」、「アタランタがチャンスをゴールに直結させたことがやはり大きかった」と1stレグ後、公式会見でアルベルト・セラーデス監督が話した通り、バレンシアも1stレグで攻撃が機能していなかったというわけではない。確かに決定力の差は浮き彫りとなったが、「ある程度好機を作った」という事実はこの2ndレグに向けても非常にポジティブな要素になる。
アタランタは運動量の落ちてくる時間帯に3バックの対応が少し疎かになることがある。1stレグでも、後半の半ばに最終ラインでミスを犯し失点を招いた。バレンシアとしては運動量を豊富に保ち、そうした相手のウィークポイントは突いていきたいところ。早い時間帯に1点を奪って勢いをつけることができるかもカギになる。
さて、攻めはある程度機能することがわかっているが、反対に気を付けたいのは守備の強度をどこまで高く保てるかだ。ガスペリーニ監督の下で攻撃的サッカーを構築するアタランタは、アウェイなど関係なく前へ前へと出てくる。1stレグではそうした波に耐え切れず、バレンシアの4バックは崩壊の一途をたどってしまった。
アウェイゴールを奪われたら、それこそ一巻の終わりだろう。バレンシアにも必ず守備に回る時間というものは訪れるが、相手の攻撃をどこまで跳ね返せるか。DFムクタール・ディアカビとDFエリアキム・マンガラを中心としたDF陣の対応には要注目だ。
バレンシアが3点を奪える可能性は決して低くない。あとは不安要素となっている守備がどこまでアタランタという荒波に耐えきれるか。バレンシア、奇跡の逆転のキーワードとなるのは「ディフェンス」と言えるかもしれない。
【了】