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アタランタ対バレンシア、予想スタメン&プレビュー。実力は拮抗、ゲームのカギは「小さな巨人」が握る【欧州CLラウンド16】

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

マッチプレビュー

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【写真:Getty Images】

 アタランタとバレンシアの実力は拮抗していると見ていいだろう。どちらに勝敗が転ぶか予想するのが難しく、白熱したゲーム展開になる可能性が高い。

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 ホームのアタランタは是が非でも得点が欲しいところ。もちろんアウェイゴールも奪われたくはないのだが、守備を固めて手堅く勝利を…といったスタイルではないため、ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の下で成熟されつつある「前へ前へ」といったアグレッシブな姿勢はこの試合でも見られるだろう。

 攻撃陣のカギを握るのはやはりFWアレハンドロ・ゴメス。中盤の幅広いエリアに顔を出し、ボールを受けてはドリブルやパスで違いを生める同選手は、文字通りアタランタの“キーマン”だ。ヨシップ・イリチッチやドゥバン・サパタらが力を発揮するにも、「小さな巨人」の働きは重要となる。とくに相手の最終ラインと中盤底の間を突く能力が非常に高いため、チーム全体としてそのあたりは積極的に使っていきたい。

 アタランタはチーム全体が90分間アグレッシブな姿勢を貫き、一度縦にボールが入れば次々と選手が前線へ顔を出す。「攻撃は最大の防御」と言わんばかりに攻めて攻めて攻め切り、最後は確実にフィニッシュで終えることで終始相手にペースを与えない。バレンシア戦でもそのスタイルを継続し、先手を取りたいところだ。

 一方でバレンシアだが、こちらも縦に素早い攻撃を特徴の一つとしている。ただ、1stレグはアタランタにボールを握られることが予想されるため、まずは組織的な守備がどこまで高い強度を誇れるかがポイントになるだろう。とくに4-4-2のCBと中盤底の間のエリアは的確に潰したい。上記した通り、その場所でアレハンドロ・ゴメスに仕事を与えると非常に厄介だ。CBとダブルボランチでマークの受け渡し等、しっかりと確認しながら相手の歯車を壊したいところである。

 攻撃はサイドからのものが基本となるだろう。MFダニエル・パレホを中心に、手数をかけずどこまで素早い攻めを見せれるかが重要となる。

 アタランタのWBの裏、3CBの脇のスペースを突くことができれば、自ずとチャンスは訪れるはず。サイドで起用されることが濃厚なMFカルロス・ソレールやMFフェラン・トーレスの動きはもちろん重要となるが、FWゴンサロ・ゲデスらがサイドに流れるなど、前線が流動的なポジションチェンジを行うことで相手の綻びを生み出せるかどうかもポイントだ。サイドバックも高い位置を取り、インナーラップ等を仕掛けることで局面局面での数的優位な状況も作り出したい。

 アタランタ対バレンシアは、他の対戦カードと比べると少し魅力に欠けるかもしれない。しかし、見ておいて損はないゲームであることも確かだ。サン・シーロで笑うのはどちらか。

【了】

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