【写真:舩木渉】
シドニーFCに所属するMFルーク・ブラッタンが、18日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループリーグ第2節の横浜F・マリノス戦に向けた前日記者会見に臨んだ。
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対戦相手のマリノスを率いるアンジェ・ポステコグルー監督は、ブラッタンにとって特別な存在だ。「ファンタスティックな指導者だ。僕に初めてのプロ契約を与えてくれたのが彼だった。本当に感謝しているよ」と明かす。今回のACLは恩師の前で自らが成長した姿を見せる絶好のチャンスなのである。
同選手は2009年にオーストラリア・Aリーグのブリスベン・ロアーでトップチームデビューを飾った。その当時チームを率いていたのがポステコグルー監督だった。「いくつかのトロフィーも共に掲げることができた」とブラッタンが語った通り、2人は2010/11シーズンと2011/12シーズンにAリーグ連覇を経験している。
ポステコグルー監督は当時のオーストラリアでは革新的だったバルセロナ式のポゼッションフットボールを導入し、“ロアセロナ”とまで呼ばれる魅力的なチームを作り上げた。その中で成長を遂げたブラッタンは、のちにマンチェスター・シティへ引き抜かれることになる。
結局シティのトップチームではチャンスを掴みきれなかったが、ボルトンやメルボルン・シティFCへの期限付き移籍を経て、今季からシドニーFCに加入し中心選手として活躍している。だが、ブラッタンはシティが世界中に張り巡らせたネットワークの内部にいた故に「マリノスのやり方も知っている」と自信を見せる。
「マリノスのスタイルは他と違うものだ。美しいフットボールで、パスを回し、よく動き、俊敏で、攻撃的だ。見ていてとても楽しい。なぜ昨年Jリーグで優勝できたのかも理解できる。マリノスの強みも弱みも知っているから、ハードワークし、彼らを止めるためにできることは全てやるつもりだ。僕らは勝つために日本に来たし、ベストを尽くす。エキサイティングな試合にしたい」
シドニーFCは直近のリーグ戦が悪天候により延期になった影響で、先月31日のブリスベン・ロアー戦から約3週間かけてマリノス戦に向けて入念な準備を重ねてきたという。
ブラッタンは「僕はチームのために自分の仕事をするだけで、誰かに自分を印象づけようとする必要はない。そして僕たちは勝つためにここまで来た。それを明日お見せするつもりだ」と強気の姿勢を貫いた。報道陣に公開された練習の冒頭15分間を見る限りチームの雰囲気は非常に良く、オーストラリア代表クラスの実力者や実績豊富な外国籍選手も揃っている。シドニーFCがマリノスにとって困難な相手になるのは間違いなさそうだ。
(取材・文:舩木渉)
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