マッチプレビュー

　チャンピオンズリーグ初制覇を狙うアトレティコと、連覇を狙うリバプール。そんな両者の激突は、2009/10シーズンのヨーロッパリーグ（EL）・準決勝以来となる。

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　試合は、リバプールがボールを支配し、アトレティコがカウンターを狙う、といった構図になるだろう。攻守の切り替えが非常に素早い、スピーディーな展開になることが予想される。

　アトレティコは、ホームで得点を奪っておきたいことはもちろん、アウェイゴールを許してはいけない非常に難しい戦いを強いられる。そのため、まずは守備から入り、隙を見たカウンターで一気に仕留めるというのが理想だろう。A・コレアやモラタなど、カウンター時のアタッカーの働きぶりが重要となってきそうだ。

　その中で先制ゴールを奪うことができればかなり大きい。今季のリーガ・エスパニョーラで全体2番目に少ない失点数を誇るアトレティコは、1点のリードでも守り切れる強さを持っている。中盤にもコケやサウールといった運動量豊富に動ける選手がおり、彼らが高い位置からボールホルダーを捕まえることができれば、リバプールを機能不全に陥れることは可能だろう。得点力はやや不安だが、ワンチャンスは確実にモノにしたい。

　その中で注目したいのはサウール。組み立てにフィニッシュ、そして守備時のハードワーク等、様々なタスクをこなすことができる同選手の働きぶりは、リバプール戦でも重要となるだろう。マッチアップすることが濃厚なアレクサンダー＝アーノルドの精度の高いキックをどこまで封じ込めることができるか。ここも非常に大きなポイントになるはずだ。

　一方でリバプールだが、アウェイとはいえボールを支配し、確実にゴールを奪いたいところだ。ショートパスを的確に繋いで相手ゴールに向かうことはもちろん、ファビーニョやファン・ダイクを起点としたロングボールで崩すなど、多彩な攻撃パターンでアトレティコの堅守を回避したい。

　リバプールからすれば、複数失点は避けたいところだが、アウェイということで守備よりも攻撃に重心を置くことができるだろう。いつも通り両サイドバックも高い位置を取り、人数をかけた攻めを展開できるかどうかがカギになるはずだ。アトレティコにペースを握らせない、ボールの即時奪回も重要なポイントになる。

　注目選手はやはりマネだ。武器であるスピードとボックス内での嗅覚を武器に、アトレティコの守備をどこまで崩すことができるか。守備時の前線からのハードワークも重要となってきそうで、90分間の仕事ぶりはチームの結果を左右することになりそうだ。

【了】