【写真:Getty Images】
イタリア・セリエBのペルージャは1日、元同クラブ会長のルチアーノ・ガウッチ氏が死去したことを発表した。81歳だった。
1938年生まれのガウッチ氏は清掃業やスポーツ用品メーカー、競走馬育成などの事業を手掛けたあと、ローマの副会長などを経て1991年にペルージャの会長に就任。2004年まで13年間在任し、様々な話題を提供する“名物会長”として知られた。
会長就任時にセリエC1(3部)だったペルージャはその後数年でセリエAまで昇格。1998年にペルージャが元日本代表MF中田英寿氏を獲得した際の会長として日本でも名を知られている。
在籍1年半でローマへと移籍した中田氏だが、ペルージャがセリエAで最後に戦った時代の象徴的存在としてイタリアでも強い印象を残している。クラブもガウッチ氏への追悼声明の中で「マルコ・マテラッツィや中田英寿などの名選手を輩出した」と言及。多くのイタリアメディアも当時のペルージャを代表する選手の一人として名前を挙げている。
リビアのカダフィ大佐の三男であるFWアル・サーディ・カダフィを2003年に入団させたこともエピソードのひとつとして複数メディアが振り返っている。「ペルージャの歴史的会長」「今はなき時代の象徴的パトロンの一人だった」と『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙は伝えた。
「クラブとイタリアサッカーの歴史の大きな主役の一人だった。彼のビジョンや勇気やカリスマ性は我々とサポーターの心にいつまでも刻み込まれる」とペルージャのマッシミリアーノ・サントパードレ現会長は追悼の言葉を述べている。
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