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喜田拓也、マリノスのJ1連覇へ始動「チャンピオンの称号が保証してくれるものは何もない」

text by 編集部 photo by Getty Images

喜田拓也
新体制発表会で2020年の新ユニフォームを身にまとった横浜F・マリノスのMF喜田拓也【写真:舩木渉】

 横浜F・マリノスは11日、横浜市内で2020シーズン最初の練習を行った。

 15年ぶりのJ1リーグ優勝から約1ヶ月のオフ期間を挟んでの再始動。昨年度キャプテンを務めたMF喜田拓也は「マリノスのために頑張っていきたいという人が集まってくれたと思うので、その気持ちに関してはみんな1つだと思う」と述べたうえで、「今までいた選手にも久しぶりに会えて、いい顔してみんな集まっていたと思うので、またみんなで頑張っていきたいなという気持ちです」と連覇のかかる新シーズンへの意気込みを語った。

 昨年は終盤戦に怒涛の追い上げを見せてJ1リーグ優勝を成し遂げたが、「自分たちはどんな時もチャレンジャー」だと喜田は言う。追われる立場になっても自分たちのやってきたことを信じ、貫き続けることこそが重要と考えているようだ。

 そうなれば「僕らは変わらなくても周りが変わっていくと思う」とも背番号8のチームリーダーは語る。王者マリノスのサッカーを打ち破ろうと、他の17クラブは躍起になって分析し、昨年までよりも入念な対策を携えて挑んでくるはずだ。

「昨年チャンピオンにはなりましたけど、ある意味、『自分らが前年チャンピオンだ』というマインドみたいなものはいらないと思っています。前年チャンピオンという称号が保証してくれるものは何もない。

今年は今年で厳しい戦いが待っていると思いますし、周りが変わっていくと思うので、本質を見て、あまり周りに踊らされすぎずに、自分たちはどんな時もチャレンジャーなので、自分たちのサッカーを出すとか、自分たちがやるべきことをやる方が比重的には全然大きい。

逆にそれを出せれば結果がついてくるというイコールなところも、自分たちの中にはあるので、あまりそういうものには、自分たちから縛られにいかなくてもいいんじゃないかなと思います」

 キャプテンとして優勝を経験しても、喜田のサッカーに向き合う姿勢は一切変わらない。いつだってチームのために身を粉にして貢献するのが、彼の生き方であり、存在の証明だ。J1連覇へ2020年もマリノスを背負うことへの決意は固い。

「チームが全てなので、自分にとっては。そこが一番、何よりも大事ですし、一切変わっていくことはない。それに対して自分がどうあるべきかは考えていかないといけないですけど、またそれはみんなと作っていかなきゃいけないものもあるし、自分が伝えていかなければいけないこともあると思うので、またそこは考えながらできればと思います」

(取材・文:舩木渉)

【了】

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