鮫島彩(左)と猶本光【写真:Getty Images】
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【韓国 0-1 日本 EAFF E-1 サッカー選手権】
日本女子代表(なでしこジャパン)は17日、EAFF E-1 サッカー選手権・韓国大会で韓国女子代表と対戦。1-0の勝利を収めたなでしこジャパンが4大会ぶり3度目の優勝を決めた。
今大会はインタナショナルマッチデーではない期間に開催された。そのため、欧州でプレーする選手は招集できず、国内でプレーする選手に、韓国・水原WFCに所属する池尻茉由を加えた23人で大会に臨んだ。
来夏に控えた東京五輪の登録メンバーは18名。今大会でアピールに成功した選手でさえ、五輪は約束されない。五輪には米国やヨーロッパでプレーする選手や、代表から遠ざかりつつあるベテラン選手も招集も考えられる。今大会に選ばれていない候補者を挙げていきたい。
まず、リヨン(フランス)に所属する熊谷紗希はなでしこジャパンの中心選手だ。今年はアジアサッカー連盟(AFC)が選ぶ女子の最優秀選手に選出された。代表通算109試合出場を誇り、キャプテンとしても不可欠な存在。万が一のことがない限りはメンバーに選ばれるだろう。
最終ラインにはINAC神戸の鮫島彩も控えている。6月に行われたFIFA女子ワールドカップでは全4試合にフル出場したが、以降は代表メンバーに選ばれていない。鮫島不在の左サイドバックには、様々な選手が起用されているが、いずれの選手もレギュラー奪取といえるパフォーマンスは見せられていない。可能性は十分に残されているだろう。
今シーズンの宇津木瑠美はケガに苦しんだ。ワールドカップでは出場機会がなく、所属するシアトル・レイン(アメリカ)ではケガの影響もあって、加入後最低の5試合の出場に終わった。それでも代表通算113試合出場とアメリカで培った経験値は、トップコンディションに戻りさえすれば、なでしこに重要な存在になるはずだ。
澤穂希から背番号10を継いだ阪口夢穂もケガに苦しんでいる。昨年4月に右膝前十字靭帯損傷と内側半月板損傷という負傷を負った。リーグ戦出場ゼロの阪口をワールドカップメンバーに選んだことで、阪口に対する高倉麻子監督の高い信頼は窺える。しかし、大会後もなでしこリーグでの出場機会はないため、五輪までの道のりは厳しいかもしれない。
ドイツ・フライブルクに所属する猶本光は、ワールドカップメンバーからは落選したものの、11月の南アフリカ戦に出場。今季の出場は4試合のみだが、クラブでのパフォーマンスが認められれば十分に選ばれる可能性はある。怪我のために今大会の参加を見送った菅澤優衣香も、有力な候補になってくるだろう。
なでしこジャパンには、20代前半の選手たちが多く名を連ねている。しかし、長きにわたって代表を支えてきたベテラン選手にも、まだ可能性は残されているだろう。
(文:編集部)
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