「若きパオロ・マルディーニを連想させる」
――東京五輪最後の公式戦を勝利で終えました。なでしこジャパンは金メダルを目指していますが、どうでしょうか。
「田中はフィジカルを強化すべきかな。瞬発力がもう少しほしい。チームとしては、欧米のチームと対戦したとき、デュエルで潰されたらどう立ち向かうのかですね」
――なるほど。
「デュエルを誘って、そこからロングボールで相手のブロックを飛ばすのも面白い作戦かもしれません。ただ、岩渕は(キリアン・)ムバッペではないので、もうひとりスピードスターが必要ですね。もしくは、そのロングボールを受けて、裏のスペースに飛び出せるウインガーでもいいね。2列目から飛び出すのは効果的ですから」
――この試合で光っていた選手はいますか?
「宮川(麻都)の攻め上がりや、南(萌華)は80年代の若きパオロ・マルディーニを連想させる、『意味のある』スライディングが良かった。終盤に入った清家(貴子)も臆せずに持ち味を発揮しましたね」
――ありがとうございました!
▽語り手:フローラン・ダバディ
フランス、パリ生まれ。1998年、映画雑誌『PREMIERE』日本版のエディターとして来日。99年~02年まで、サッカー元日本代表トルシエ監督の通訳兼アシスタントを務めた。現在はスポーツジャーナリスト、WOWOWのテニス中継のナビゲーター、フランス大使館のイベントの制作に関わるなど幅広く活躍している。
【了】