チェルシーのセスク・ファブレガス【写真:Getty Images】
アーセナルとチェルシーで世界トップクラスのチャンスメーカーとして活躍し、プレミアリーグ史上2位の通算アシスト記録も保持するセスク・ファブレガス。その数々のビューティフルプレーの中でも、最高のアシストのひとつとして語り継がれる1本のパスがある。
バルセロナ下部組織で育ったセスクは2003年にアーセナルへ移り、そこでトップチームにデビュー。10代の頃から中心選手として活躍し、在籍した8年間で数多くのゴールを演出していた。
2011年に一旦バルセロナへ戻ったあと、3年後にはアーセナルのライバルクラブであるチェルシーに加入。その新天地でのデビュー戦となった2014/15シーズンのプレミアリーグ開幕戦のバーンリー戦で、早くも圧巻のプレーを見せつけた。
1-1で迎えた前半21分、右サイドのブラニスラフ・イバノビッチからの浮き球パスをゴール正面のペナルティーアーク内で受けたセスクはシュートを打つ素振りも見せつつ、ディフェンスラインの裏へ走り込んだアンドレ・シュールレへダイレクトパス。シュールレの動きとセスクの意図に全く気づくことができていなかった守備陣は完全に棒立ちのままゴールを許すしかなかった。
この年のプレミアリーグアシスト王にも輝くなど、チェルシーでもアシストを量産し続けたセスクは、2017年にリーグ通算100アシストも達成。通算アシスト数最多のライアン・ギグス氏よりも大幅に少ない試合数での「最速100アシスト」は、後にギネス世界記録にも認定された。