大勝スタートのなでしこジャパン
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なでしこジャパン(日本女子代表)は14日、EAFF E-1サッカー選手権で、中国女子代表と対戦する。
初戦となった11日のチャイニーズ・タイペイ(台湾)戦では、序盤からゴールラッシュで9-0の大勝となった。右サイドバックの清家貴子と守備的MFの栗島朱里が代表デビュー。なでしこリーグ最優秀選手賞の田中美南と初めてキャプテンマークを巻いた岩渕真奈が前線に入った。
田中と岩渕はそれぞれ2得点を挙げる活躍。ホスト国・韓国でプレーする池尻茉由は後半からピッチに入ると、PKを獲得して自ら沈める。清家はFKからヘディング弾で7点目を挙げ、それぞれ代表初ゴールをマークした。
2014年に韓国の仁川で行われたアジア競技大会で、なでしこジャパンはヨルダンに12-0、香港に9-0というスコアで勝利している。台湾戦は記録的な大勝となった。
14日に対戦する中国のFIFAランキングは16位。今大会に参加する4ヵ国のなかでは、日本(10位)に次いで高い。開催国・韓国とともになでしこジャパンのライバルになるだろう。
その中国は10日に韓国と対戦。90分戦ってゴールは生まれず、スコアレスのまま試合終了。勝ち点3で日本が1位、勝ち点1で中国と韓国が並び、4位に台湾という順位になった。
中国戦はベストメンバーの起用を!
こういった点をふまえて、なでしこジャパンのスタメンを提案していきたい。
GKは山下杏也加(日テレ)が不動の存在。高い足下の技術はビルドアップに欠かせない。台湾戦ではGK池田咲紀子(浦和レッズ)が2018年8月以来となる出場を果たしたが、中国戦では山下の起用が良いだろう。
最終ラインには、右から清水梨紗(日テレ)、三宅史織(INAC神戸)、南萌華(浦和レッズ)、遠藤純(日テレ)の4人を推す。
清水は23歳ながら代表キャップ数は既に29試合を数える。持ち前のスピードと積極的な攻撃参加が持ち味の右サイドバックだ。
センターバックは台湾戦で起用された南と三宅のコンビを推したい。11月の南アフリカ戦で熊谷紗希とコンビを組んだ土光真代(日テレ)は、怪我のために中国戦を前にチームから離脱。台湾戦で落ち着いたプレーを見せていた2人を引き続き起用するのがいいだろう。
台湾戦では左サイドバックに遠藤を起用。2000年生まれのレフティーは、攻撃面でポテンシャルを見せた。後半に左サイドバックを務めた三宅がセンターバックで起用されれば、左には遠藤を起用すべきだろう。
4季連続得点王を最前線に
4人が並ぶ中盤の底には三浦成美(日テレ)と杉田妃和(INAC神戸)の起用を勧めたい。ワールドカップでも起用されたコンビだ。
三浦はなでしこリーグ5連覇を果たしたベレーザでも中盤でプレーしている。U-17ワールドカップ、U-20ワールドカップでともにMVPに輝いた経歴を持つ杉田は、両利きと見間違うほど精度が高い左右のキックを持つ。
台湾戦では栗島朱里と松原有沙が先発し、林穂之香が後半から入り、それぞれの持ち味を発揮した。この試合でサブメンバーが起用されたと考えると、中国戦では三浦と杉田の起用が考えられる。
サイドハーフは左に長谷川唯(日テレ)、右に籾木結花(日テレ)のベレーザコンビを見てみたい。
豊富な運動量をベースにチャンスメイクする長谷川は、現政権下では欠かせない存在だ。40試合を数える出場数は、清水、籾木結花ら同年代の中でも最多の数字を誇る。
このポジションは中島依美が不動の存在だ。台湾戦でもFKから得点をアシストするなど、高い技術を見せた。しかし、ここではあえて違うタイプの籾木を推したい。
10番タイプの籾木は、なでしこの中でも良い意味で異質な存在だ。違いを作れるだけに後半途中からの出場も多いが、スタートから見てみたい存在の1人だ。
前線は台湾戦と同じ、岩渕真奈(INAC神戸)と田中美南(日テレ)のコンビを推す。
田中はなでしこリーグ史上初の4季連続得点王と、2季連続のMVPに輝いた。だが、今年は代表から外れることも多く、ワールドカップメンバーからも外れた。しかし、今年初めての先発出場となった台湾戦では、2得点を挙げて自身の価値を証明した。
岩渕は台湾戦でキャプテンマークを巻き、2得点を挙げる活躍を見せた。現メンバーで最も代表歴が長い岩渕には、中国戦でもチームを牽引する活躍を期待したい。
(文:編集部)
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