「それがヴェンゲルの“特権”だ」(2015年9月)
ヴェンゲルと小競り合いを起こしたモウリーニョ。その試合後に語ったのは…【写真:Getty Images】
この発言の発端は15/16シーズンにスタンフォード・ブリッジで行われたチェルシーとアーセナルのライバル対決での出来事だ。前半19分にギャリー・ケーヒルがアレクシス・サンチェスに激しいタックルを見舞うとヴェンゲル監督は猛抗議。それに対し異議があるのかモウリーニョはヴェンゲルに抗議をする。そこで2人は口論となり、タッチライン際での小競り合いに発展した。その試合後にモウリーニョが語ったのが以下のコメントだ。
「ヴェンゲルは試合の前後に審判への文句を言い、一日中嘆き続ける。テクニカルエリアで人を突き飛ばすこともある。しかし、それでも処罰を受けることがない。」
「彼はタイトルを獲れずにいるが、それでも現職に着き続け王様で居続ける。これは彼だけの“特権”だよ」
この発言はモウリーニョにとって審判への批判で自身を罰することの多いFAへの抗議でもあっただろう。直近の5試合で1勝しか挙げられなかったチームへの不満もあるかもしれないが、結果的にヴェンゲル監督との対立を深める出来事だった。
(文:内藤秀明)
【了】