マジョルカの久保建英【写真:Getty Images】
かつてFCバルセロナスクールで久保建英を“発見”したというオスカル・エルナンデス氏は、バルサのトップチームが久保の再獲得のチャンスを逃したことを悔やんでいる。スペイン『コペ』のインタビューに語った。
久保は少年時代に日本で参加したバルセロナスクールのキャンプで見いだされ、その後同クラブの下部組織に入団。クラブが未成年選手の国際移籍に関する違反のため受けた処分の影響で帰国したあと、Jリーグでプロデビューを飾った。
今年6月に18歳の誕生日を迎えた久保は、バルサへの復帰が既定路線とみられていたが、FC東京から移籍したのは古巣の宿敵レアル・マドリーだった。現在はそのマドリーからレンタルされたマジョルカでプレーし、リーガ1部での経験を積んでいる。
「間違いなく、逃すわけにはいかない選手だった」とオスカル氏は久保について語る。「現時点ですでに彼は多くのものを見せている。レアル・マドリーのプレシーズンでベスト選手の一人だった。素晴らしい選手たちに囲まれることでさらにポテンシャルを発揮できる」
マドリーが久保の獲得に成功したのは、金銭面で魅力的なオファーに加えて、トップチーム入りに向けた明確なプランを提示できたことが大きかったという。「バルサはそういったプランの面で大きく劣っていた」とオスカル氏。同氏によれば久保には他に欧州の6クラブからオファーが届いており、金銭面ではマドリー以上の条件もあったが、すでにスペイン語を習得していることも選択に大きく影響したと述べている。
今週末にはマジョルカがアウェイでバルセロナと対戦。久保はかつて目指していたトップチームの本拠地カンプ・ノウで初めてプレーすることが見込まれる。
「彼にとってカンプ・ノウでのプレーはさらなるモチベーションになるだろう。一度彼をスタジアムに連れて行った時のことを覚えているが、いつかそこでプレーしたいと言っていた。彼はそれを実現させた。私の望んでいた(バルサの)ユニフォームではないがね」とオスカル氏はバルサ下部組織時代の久保を振り返っている。
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