大宮や京都などで監督を歴任したピム・ファーベーク氏が死去【写真:Getty Images】
オランダ1部のスパルタ・ロッテルダムは28日、クラブ役員を務めていたピム・ファーベーク氏が亡くなったと発表した。63歳だった。
ファーベーク氏は1998年から1999年にかけて大宮アルディージャで監督を務め、Jリーグでは2003年に京都パープルサンガ(現京都サンガF.C.)の指揮も執った。2002年にはフース・ヒディンク監督のアシスタントコーチとして韓国代表の日韓ワールドカップ4強進出にも貢献した。
韓国代表では2006年のドイツワールドカップ終了後に監督となり、2007年アジアカップまで指揮。オーストラリア代表監督としては2010年南アフリカワールドカップ出場を果たした。近年はオマーン代表監督を務め、今年初めのアジアカップではグループリーグ第2戦で日本代表とも対戦した。
アジアカップ後にオマーン代表監督を退任すると、監督業からの引退を宣言。今年2月からは少年時代を過ごした古巣スパルタ・ロッテルダムに戻って取締役に就任し、技術委員会のメンバーとしてチームの強化に取り組んでいたという。
オランダ紙『デ・テレフラーフ』などによれば、ファーベーク氏はここ数年ガンと闘っていたとのこと。監督業から身を退いて、人生最後の仕事に選んだのは古巣への恩返しだった。
スパルタ・ロッテルダムはクラブ公式サイトを通じて「彼は健康状態が芳しくないにもかかわらず、技術分野でクラブをサポートすることに全力を尽くした」と感謝を伝えるコメントを掲載した。
オランダメディアや、かつて代表監督を務めてワールドカップにも出場したオーストラリアメディアはファーベーク氏の死を大きく報じている。なお、スパルタ・ロッテルダムは30日にアウェイで行われるウィレムII戦で選手たちが喪章を巻いてプレーするとも明らかにしている。
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