日本代表デビューを飾ったMF古橋亨梧【写真:Getty Images】
日本代表は19日、キリンチャレンジカップ2019でベネズエラ代表に1-4の大敗を喫した。
ポジティブな部分を探すのが難しいほどの惨敗の中で、数少ない光明と言えるのはMF古橋亨梧の日本代表デビューだった。大卒3年目の小柄なアタッカーは後半からピッチに立つと、巧みな動きでパスを引き出し、チャンスにも絡むなど確かな存在感を発揮した。
やはり日本代表初キャップの収穫として、古橋は「ゴール前で何本もボールを引き出せたこと」を挙げる。「通ったものもありましたし、通らなかったものも(パスは)引き出せてはいたので、そこはよかった」と自身がプレーした45分間を振り返った。
一方で「少ないチャンスを引き出せた中でゴール前で相手に触られてしまったので、あそこはちゃんと取り切らないといけない」と反省材料も見つけている。4点を追いかける状況で「逆に思い切ってやれた」と語る古橋は、自らの全力を出した上で課題も認識していた。
これまで世代別代表にも縁がなく、中央大学、FC岐阜、ヴィッセル神戸と地道に積み上げてきた古橋にとって海外のチームとの対戦経験は圧倒的に足りていない部分だ。ベネズエラ代表と刃を交えて「浅野(拓磨)選手にスルーパスを出した時に、通ったかなというところで足が出てきたり、あそこはすごいなと感じた」と外国人選手ならではの感覚も味わった。
「いい意味でプレッシャーもありました。平日なのにほぼ満員で、その中でプレーできたことは本当に幸せです。これから、この経験を生かせればいいかなと思います」
今季のJ1リーグ戦で9ゴール8アシストとブレイクを遂げた24歳は、日本代表定着に向けた一歩を踏み出した。12月には国内組のみで挑むことが濃厚んEAFF E-1サッカー選手権も控えている。まずはベネズエラ戦での経験を神戸での日々に還元していきたいところだ。
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