「森保監督は聡明なので、きっとわかっている」
――0-2で日本代表は敗れました。試合を通じていかがでしょうか。
「森保監督の言葉通り、まだまだ力が足りません。反省点、直す部分は多いけど、あまり時間が残されていないのが心配です」
「たとえば、オーバーエイジで吉田、酒井(宏樹)、長友(佑都)を起用したら、ブロックの指示も良くなり、ビルドアップもしっかりするでしょうが…。ひとまず、国内組の意識をどう高めるかですね」
――日本代表は次戦、12月28日にジャマイカ代表と対戦します。
「クリスマスですから、欧州のチームは来ませんね。その前に国内組の合宿が不可欠です。トルシエ監督はシドニー五輪の前に何度も行いました。1月にも追加ですべきですね」
――この試合で収穫はありましたか?
「収穫は課題が見えたことです。コロンビアを選んで正解でした。個人では板倉選手は予想通り強いフィジカルを持っていて、堂安も中山もデュエルは強かった。久保選手は連係の問題がありましたが、それはあまり心配していません。前線は小川選手も上田選手もよかったので、もっと自信を持ってほしい。システム的には冨安選手と食野選手が絡むと面白い」
「誤解してほしくないのは、このチームは層が厚いということ。意識を変え、戦術を落とし込んで準備する、という問題だけです。森保監督は聡明なので、きっとわかっていると思います」
――本日はありがとうございました。
▽語り手
フローラン・ダバディ
フランス、パリ生まれ。1998年、映画雑誌『PREMIERE』日本版のエディターとして来日。99年~02年まで、サッカー元日本代表トルシエ監督の通訳兼アシスタントを務めた。現在はスポーツジャーナリスト、WOWOWのテニス中継のナビゲーター、フランス大使館のイベントの制作に関わるなど幅広く活躍している。
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