日本代表のDF室屋成【写真:Getty Images】
日本代表は16日、パナソニックスタジアム吹田で19日に行われるベネズエラ代表との国際親善試合に向けて練習を行った。
今月14日に2-0で勝利した2022年カタールワールドカップアジア2次予選のキルギス戦では、相手センターバックが狙う高精度のサイドチェンジに苦しめられた。特に日本の左サイドバック、DF長友佑都は、対角線上からのロングパスに何度も狙い撃ちにされた。
両チームの戦術上のミスマッチを活用したキルギスの攻撃に度々苦しめられられる様子を、DF室屋成はベンチから見ていた。「相手もかなりカウンターを狙っていたので、(長友)佑都くんも(酒井)宏樹くんもずっと上がることは控えてたと思う」と25歳の韋駄天は分析する。
特に左サイドでは長友が相手の勢いに後手を踏んだと批判的な見方もあったが、室屋の意見は違う。同じサイドバックの目線では「全然悪いイメージはなかった」という。
「攻撃がうまくいっていなかったというよりは、勝つためにチームのバランスを見ながらやっているなと僕は感じていたので、(相手のポジションを)見ながらだったり、危機察知だったり、(自分の)ポジショニングだったり、しっかり考えながらやっているなと2人を見ながら思いました」
ベネズエラ戦に向けて、キルギス戦に先発出場していた右の酒井宏樹、左の長友の両サイドバックはすでに所属クラブに戻っている。新たに招集された選手もいるが、室屋がチャンスを掴んで先発出場することになるかもしれない。
「次は親善試合でもあるので、自分の特徴だったり、チームとしても見ている人がワクワクするようなプレーだったりを自分たちが見せなきゃいけないと思います。そういう意味でも、どんどん攻撃的にリスクを冒してでもみんな前向きに、前に前にプレーするべきかなと思います」
サイドバックではあるが、室屋が武器とするのは勢いよく前に出て攻撃参加した時のプレーや、サイドを深くえぐってのクロスによるチャンスメイクだ。日本代表に生き残っていくためにも、勝利を追い求めるだけでなく、自分の特徴や攻撃的な姿勢を前面に出してハツラツとプレーする姿が見られることを期待したい。
(取材:元川悦子【大阪】、文・構成:編集部)
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