タイ代表の西野朗監督【写真:Getty Images】
【マレーシア 2-1 タイ 2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選 第5節】
2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選のマレーシア代表対タイ代表の一戦が現地時間14日、マレーシア・クアラルンプールのブキット・ジャリル・スタジアムで行われ、2-1でホームのマレーシアが勝利した。
ここまで3試合を終えて2勝1分とグループGの首位に立つタイ。前日本代表監督である西野朗監督に率いられ、好調を維持している。この日、ティーラトンは累積警告で出場停止だったが、元サンフレッチェ広島のティーラシン、北海道コンサドーレ札幌のチャナティップは先発出場した。
試合はいきなり動く。7分、タイが右サイドを崩すと、チャナティップがエリア内に上手く侵入すると、相手DFに押されながらも鮮やかに左足で合わせてゴール。タイが幸先よく先制した。
そのままタイが勢いに乗るかと思われたが、マレーシアが反撃。26分、左サイドを突破すると中で待っていたブレンダン・ガンがダイレクトで合わせ同点。その後は一進一退の攻防が続き、1-1で前半を折り返す。
後半はホームの大歓声を受けたマレーシアがペースを握る。何度か決定機を演出すると57分、ゴール前にふわりと浮かせたボールに、ガンビア生まれのモハマド・スマレがDFの裏をとって抜け出し、右足で豪快なボレー。ボールはそのままゴールネットに突き刺さり、マレーシアが逆転。
タイは同点に追いつくべく攻めに転じるが、この日はミスが多い。いつものような華麗なパスワークは影を潜め、守備陣も不用意なファウルが多くリズムをつくれない。結局、試合はそのまま終了。西野朗体制となってからアジア予選で初黒星を喫した。
もともとアウェイのマレーシア戦はタイにとっての鬼門だった。実力的にはタイに分がありそうだが、タイ・メディアも過去の対戦であまり勝ったことがないことを引き合いに出し、厳しい戦いになると予想していた。
ここで勝利すれば最終予選進出に大きく近づいただけに、タイにとって痛い敗戦となった。次回は11月19日、アウェイでライバル・ベトナムと対戦する。
【得点者】
7分 0-1 チャナティップ・ソングラシン(タイ)
26分 1-1 ブレンダン・ガン(マレーシア)
57分 2-1 モハマド・スマレ(タイ)
(取材・文:植田路生【クアラルンプール】)
【了】