マリティモに所属するU-22日本代表FW前田大然【写真:Getty Images】
日本代表FW前田大然が所属するマリティモは11日、ヌーノ・マンタ監督が双方合意のもとで辞任することを発表した。
マンタ監督は今季から就任したばかりだったが、チームは現在ポルトガル1部で14位に低迷している。10日にはリーグ第11節でポルティモネンセと引き分けて、試合後にはファンが白いハンカチを振って不満を示す一幕もあった。
ポルトガル紙『レコード』などによれば、マンタ監督は試合後に「ファンも勝ちたいと思っているし、我々はそれを尊重しなければならない」と述べた。そのうえで「私の将来については内部の問題だが、特に会長と話しをして、全員にとってベストな解決策を見つけていくつもりだ」と、進退伺いのような発言もあったという。
結局、試合から一夜明けて11日に指揮官とクラブが話し合いの場を持ち、「全員にとってベストな解決策」としてマンタ監督の辞任で合意に至ったとのこと。監督自身もフェイスブック上で「両当事者間の契約関係を完全に公正な方法で終了した」と報告した。
今季のポルトガル1部リーグでは6人目の監督交代となる。現時点でコーチ陣の退任は決まっていないが、後任は未定となっている。
なお後任候補にはナントやセルタで監督を歴任した(最近12ヶ月で3度の解任を味わっている)ミゲル・カルドーソ氏や、先月イングランド2部レディングの監督を解任されたジョゼ・ゴメス氏、昨季までリオ・アヴェを率い、マリティモの監督経験もあってファンから人気のダニエル・ラモス氏などの名前が挙がっている。いずれもポルトガル人の監督だ。
代表ウィークに入るタイミングでの監督交代のため、後任がすぐに決まれば次の試合までにある程度の準備期間を確保できる。だが、前田はU-22日本代表招集のため帰国中。監督が代われば評価基準も変わるため、不在の間にレギュラーの座を確保していたチーム内での立ち位置にも変化が生まれる恐れがある。
背番号13のサムライにとってもポジティブな監督交代となればいいのだが、果たして後任の席に就くのは誰になるだろうか。しばらく動向を見守る必要がありそうだ。
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