ポルトガル代表FWクアレスマの息子が父の古巣スポルティングCPと契約【写真:Getty Images】
ポルトガル代表としてEURO2016優勝も経験しているリカルド・クアレスマの息子リッキーくんが、父親と同じくプロ選手になる夢を叶えるための道を歩み始めた。
同国紙『ア・ボラ』などによれば、7歳のリッキーくんは父親の古巣でもあるスポルティングCPの下部組織に入団したとのこと。代表ウィークに入ったため休暇があったクアレスマは、現在プレーしているトルコから一時帰国して11日に息子の初練習を見学した。
スポルティングCPはクアレスマが少年時代を過ごし、プロとしての足場を築いたクラブ。そして何より、ポルトガルの象徴クリスティアーノ・ロナウドを輩出した育成の名門でもある。他にもナニやクアレスマなど優秀なドリブラーが育まれ、ポルトガル代表にも数多くの選手を送り出している。
取材に応じたクアレスマは「父親として、息子には僕よりも明るい未来を望んでいる。まだ7歳で、やるべきことはたくさんある」と、夢への一歩を踏み出したリッキーくんにエールを送った。
「リッキーがスポルティングにいるのは、彼がこのクラブを愛しているから、そしてクラブが彼のプレーのクオリティを気に入って練習する機会を与えてくれているから。僕の最初のクラブでもある。スポルティング以外にはないだろう?」
クアレスマはかつてポルトガルリーグを4度制覇し、バルセロナやインテル、チェルシーといったビッグクラブにも在籍した輝かしい経歴を持ちながら、いたるところで監督やチームメイトと衝突を繰り返し、華やかなドリブル偏重の独善的なプレースタイルで才能をフルに生かし切れなかったと言われる。
両足を完璧に操るテクニックや強靭なフィジカルを備えたトップレベルの才能は、未熟な精神面が影響して開花しきらなかった。それでも3年前には欧州の頂点にも立って、昨年はロシアワールドカップに出場。息の長い選手として36歳になってもトルコ1部のカシムパシャで活躍し、プレーは円熟味を増している。
華やかさと暗い部分の両面を持つ父親に対し、息子リッキーくんはどんな選手になるだろうか。10年後の未来が楽しみな逸材だ。
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