日本代表のFW鈴木武蔵【写真:Getty Images】
日本代表は11日、キルギスの首都ビシュケクで合宿初日の練習を行なった。
今季のJ1リーグ戦で日本人選手としては2位タイの12得点を挙げているFW鈴木武蔵は、北海道コンサドーレ札幌でつかんだ自信とともに日本代表にやってきた。
10月に引き続き、今回もFW大迫勇也が不在。これまで前線で圧倒的な存在感を発揮してきたストライカーはいないが、逆にその地位を奪ってやろうとアピールに燃えるFWたちは多くいる。その1人が鈴木だ。
「もちろん競争の中に加わって自分をアピールしたい思いはありますし、競争があるということは、やっぱり選手としてさらに成長できる場所でもあると思う。またチームとは違った立ち位置になるので、そこはどんどん自分を出して、自分の特徴を忘れずに、そこで勝負していきたいと思います」
先月のモンゴル戦やタジキスタン戦ではFW永井謙佑やMF鎌田大地が1トップで起用され、それぞれ結果も残した。「大迫選手には大迫選手の良さがあり、永井選手も永井選手の良さがあるし、そこは忘れちゃいけないなと、この間の試合見て思いました。自分ももっと成長が必要だけど、自分らしさは忘れずに成長できたら一番いい」と鈴木は語る。
今季はV・ファーレン長崎からコンサドーレへ移籍し、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の指導を受けてひと回りもふた回りもスケールの大きなストライカーへと進化を遂げた。北の大地で学んだことや、結果を残したことによる自信は鈴木の大きな力の源になっている。
「クラブでいいサッカーができているのは自信になりますし、自分のサッカー観とミシャさん(ペトロヴィッチ監督)の考えがクラブの中ではうまくリンクできているので、そのうまくいっている部分を代表でも出せるというのが一番必要だと思う。普段の練習でやっていること、普段の試合でやっていることをしっかり出していく、代表に来たから別の自分になるのではなく、いつも通りの自分でやっていきたいです」
ペトロヴィッチ監督に教わった、考えて動くプレー、常に先を予測して動き出してシュートまで持ち込むタイミングの取り方といったものを日本代表でも発揮し、チームを勝利に導けるか。キルギス戦と19日のベネズエラ戦でゴールという結果を出し、自らの実力を証明して1トップ争いに生き残っていきたいところだ。
(取材:元川悦子【ビシュケク】、文・構成:編集部)
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