鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ
鹿島アントラーズのFWセルジーニョ(左)と川崎フロンターレのMF大島僚太(右)【写真:Getty Images】
注目カード(明治安田生命J1リーグ)
鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ 11月9日 14:00
注目選手
FW:セルジーニョ(鹿島)
MF:大島僚太(川崎F)
今節屈指の好カードだ。9日、明治安田生命J1リーグ第31節で、鹿島アントラーズと川崎フロンターレが県立カシマサッカースタジアムで激突する。前者は現在のリーグ戦で1位、後者は同4位(1試合多く消化)につけるなど、白熱した上位対決になることが予想される。
鹿島は前節、浦和レッズとホームで対戦している。前半は相手のブロックを崩し切れず、ゴールネットを揺らすことができなかったが、72分にFWセルジーニョが値千金の決勝ゴールをマークし、ようやくリードを奪う。その後も粘り強く戦った鹿島は、浦和を相手に1点も許さず1-0で勝利。首位の座をキープする結果となった。
鹿島はこれでリーグ戦の連続無敗数を9にまで伸ばした。2位・FC東京に勝ち点で並ばれているとはいえ、得失点差は「8」離れているなど、このまま勝ち続ければ優勝はほぼ確実だ。負傷で離脱を強いられていたMF三竿健斗やMFレオ・シルバらも戦列復帰を果たしており、リーグ制覇に向けての勢いは十分だと言える。
ただ、今節の川崎F戦で敗れると、他会場の結果次第では3位に後退してしまう恐れがある。そうなると、優勝への可能性はグッと下がってしまうだろう。次節の対戦相手もサンフレッチェ広島と、タフなゲームとなることが予想されるため、今節での勝ち点3奪取は必須と言えるだろう。
一方の川崎Fは前節、広島と対戦している。21分にMF田中碧のゴールで先制に成功した川崎Fであったが、終盤の82分にFWレアンドロ・ペレイラに同点弾を献上してしまう。それでも諦めなかった川崎Fは、失点からわずか2分後にDFマギーニョが勝ち越し弾を奪って再びリード。試合はそのまま2-1で終了し、ホームチームが勝ち点3を奪った。
さらに川崎Fは5日に第32節で浦和レッズと対戦(浦和のACL決勝進出に伴い前倒しで開催)。試合のペースを握った川崎Fは35分にMF脇坂泰斗が先制ゴールを奪うと、78分にはFW小林悠が追加点を挙げる。試合はそのまま終了し、川崎Fは連勝を果たした。
川崎Fはこれで勝ち点を54にまで積み上げる結果に。首位・鹿島とは現時点で勝ち点差「5」となっていることから、逆転優勝への可能性は決して高いと言えないが、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得の可能性は十分ある。そのためにも、今節の鹿島戦で勝利を奪うことが重要。アウェイでのタフな一戦になることは間違いないが、現J1リーグ王者の意地を見せつけたいところだ。
鹿島の注目選手はFWセルジーニョ。パンチ力のあるシュートと高い決定力を武器に持つ同選手は、リーグ戦直近6試合で5得点をマークしているなど好調さが際立っている。第28節のセレッソ大阪戦で負傷退場し、翌第29節の松本山雅を欠場するなど状態が危ぶまれた同選手であったが、前節の浦和レッズ戦では決勝ゴールをマークするなどコンディション面は問題ないと言えるだろう。今節でもチームを救うヒーローとなることができるか。
川崎Fの注目選手はMF大島僚太。同選手は今季途中に負傷により長期の離脱を強いられていたが、YBCルヴァンカップ準決勝・第1戦の鹿島戦で戦列復帰を果たすと、ピッチ内で大きく躍動。リーグ第29節のガンバ大阪戦では得点もマークするなど、さすがの存在感を放った。6日に発表された日本代表メンバー入り(ベネズエラ代表戦)も果たすなど、復帰後の勢いは明らか。今節も再び躍動してくれるはずだ。