「クリリンのタトゥーを入れたら、日本に行くことになった」
マルコスといえば、ゴールを決めたあとに見せるパフォーマンスもお馴染みになった。人気漫画『ドラゴンボール』に出てくるクリリンに似ているとF・マリノス入団前から評判で、ブラジル時代から続けている「かめはめ波」だけでなく、様々な技をゴールを決めるたびにチームメイトと一緒になって披露する。
彼が「クリリン」と呼ばれるようになったのはしばらく前のことだったが、実は「かめはめ波」のゴールパフォーマンスをやるようになったのは最近のことだという。そういう意味で、マルコスにとってF・マリノスへの移籍は運命的なものでもあった。
「2015年頃からサポーターの人たちが、フルミネンセのホームスタジアムで『ラランジェイラのクリリン』という愛称で呼んでくれていたのは知っていたんだけど、当時はあまり気にしていなかった。
でも昨年、僕の友人が『クリリンと呼ばれているのなら、ゴールを決めた後にパフォーマンスで「かめはめ波」をやったら面白いんじゃないか』と提案してくれて、それでやってみようと思ったんだ。そして次の試合、フラメンゴとのダービーマッチで2点決めて、そのときに『かめはめ波』をやってみた。
そのときからみんなが『クリリン』と呼んでくれるようになって、年末に左腕にクリリンのタトゥーを入れたら、日本に行くことになった。ドラゴンボールは日本の漫画だし、日本に移籍することになったのは運命的だなと思ったよ」
(取材・文:舩木渉)
マルコス・ジュニオール
1993年生まれ、ブラジリア連邦直轄区ガマ出身。フルミネンセユースを経て、2012 年にフルミネンセのトップチームに昇格し、プロデビュー。2019年に横浜F・マリノスへ移籍し、トップ下のレギュラーに定着。2019 年シーズンはリーグ戦13得点( 2019 年10月3日現在)をマークし、得点王争いのトップタイに君臨している。
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