FAカップ【写真:Getty Images】
イングランド・FAカップの試合で、観客席から選手に向けた人種差別的行為により試合が中止される事態となり、警察が捜査を開始した。英メディア『BBC』などが伝えている。
問題が発生したのは現地時間19日に行われたFA杯予選4回戦のハーリンゲイ・ボロ対ヨービル・タウン戦。ホームチームであるハーリンゲイのGKがアウェイ側サポーターからの人種差別行為を受けたとして、監督が後半途中に選手たちを引き上げさせたことで試合は中止された。
カメルーン出身であるGKヴァレリー・ダグラス・パジェタットは、ヨービルのサポーターから人種差別的な野次を浴びせられたほか、唾を吐きかけられたり物を投げられたりする被害にも遭ったとされている。他にも人種差別的行為の標的となった選手がいたという。
現地警察ではこの一件に対する捜査を開始しており、観客からの動画提供などを呼びかけている。イングランドサッカー協会も「深く憂慮している」と声明を出し、調査を開始した。
イングランドを含めた欧州各国では、サッカースタジアムにおける人種差別行為が大きな問題となっている。先日行われたEURO2020予選のブルガリア対イングランド戦でも試合が2度にわたって中断され、ブルガリア代表監督やサッカー連合会長が辞任する事態へ発展した。
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