ポルトに所属する日本代表MF中島翔哉【写真:Getty Images】
日本代表MF中島翔哉が所属するポルトは、19日にタッサ・デ・ポルトガル(ポルトガルカップ)の3回戦でコインブロエスと対戦する。
昨季は準優勝に終わったカップ戦で、ポルトにとってはタイトルを取り戻すための第一歩だ。セルジオ・コンセイソン監督は18日に行われた記者会見で「我々は決勝に進み、そして勝利する」と力強く宣言した。
だが、まずは目の前の一戦。相手は3部リーグ所属のアマチュアクラブだが「我々は試合に入るにあたって対戦相手のことをリスペクトし、彼らを倒すつもりでいる。まずは相手の選手個々について知ることが、様々なサプライズを避けるための最初のステップだ」と、コンセイソン監督は気を引き締める。
そして「試合に勝つためにはすべてのレベルを最大に持っていかなければならない。20年前に比べ、下部リーグの選手たちのクオリティは向上している」と続けた。実際、現地17日に行われた試合では3部のアルベルカが国内屈指の強豪スポルティングCPを2-0で打ち破る“ジャイアントキリング”があったばかりだ。
とはいえポルトはこれから21日間で7試合をこなす過密日程に突入する。24日にはヨーロッパリーグ(EL)のレンジャース戦、27日には昇格組ながらポルトガルに大旋風を巻き起こしているファマリカンとの首位攻防戦が控えている。
また、代表ウィーク明けということもあり多くの選手が帰ってきたばかり。故にポルトはコインブロエス戦で大幅なターンオーバーを実行するのではないかと見られている。中島に出番があるかも注目されるところだ。
「リーグ戦は中断しており、代表戦もあった。一方で監督が別のオプションを選ぶように導く長い期間もあったと言える。ここに残っていた選手が何をしているか、代表に行っていた選手が何分間プレーし、どれくらいの移動時間を要したかを見なければならない。ターンオーバーと見るのは好きではない。選手たちは最高の保証を与えてくれる」
欧州のサッカーへの適応に苦しむアルゼンチン代表DFレンゾ・サラビアや、リーグ戦で出場機会の少ないセネガル代表MFママドゥ・ルームなどにチャンスは与えられるのか。代表帰りの中島ら定位置を掴みきれていない選手たちをどう扱うか。コンセイソン監督の采配は勝敗以外でも、今後に向けて重要な意味を持つかもしれない。
「私はすべての選手を見て、全体を評価しなければならない。すべてが戦略において鍵になる。他の選手たちより出場時間が短い選手もいるが、彼らからポジティブな反応があれば、将来より長い出番を得ることができる。練習はすべての選手が自分自身を見せるための良い機会であり、明日は私の考えるベストな11人で臨む」
スポルティングの二の舞は避けたいところ。過密日程に突入する最初の試合でコンセイソン監督がどんな選手起用をするか、3部クラブとの一戦がチーム内競争にどんな影響をもたらすか。コインブロエス戦には見所がたくさんありそうだ。
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