ディミタール・ベルバトフ氏【写真:Getty Images】
現役時代にブルガリア代表として活躍した38歳のディミタール・ベルバトフ氏が、一部のブルガリアファンによる人種差別行為に苦言を呈した。17日に英紙『サン』が報じている。
欧州では試合中の人種差別行為が多発しており、国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟(UEFA)は問題視していた。イングランド代表も断固とした態度で人種差別問題に立ち向かうため、人種差別行為が継続する場合は試合放棄も検討することを明らかにしている。
そして迎えたブルガリア代表対イングランド代表の試合では、一部のブルガリアファンがラヒーム・スターリングなどのイングランドの選手に対し人種差別を意図するチャントを歌っていたとされ、試合放棄には至らなかったが、2度も試合が中断する場面があった。
ベルバトフ氏は「腐ったリンゴや腐った人間は全ての国に存在する。自国で行われたイングランド戦もその一例だ。挑発するためだけにそこにいた人間は、サッカーを観戦する資格がない。彼らは生涯、あらゆるスポーツにおいて入場禁止にする必要がある。ブルガリア政府にはその対応を望んでいる。彼らは恥を背負って生きていくべきだ」とし、一部のブルガリアファンによる人種差別行為に苦言を呈した。
一方で「一部の人間の行為によって、ブルガリア全体が批判の的になるのは受け入れられない。我々は人種差別主義者ではないからだ。私はブルガリア人であることを誇りに思っているし、すぐに対処されることを願っている。そして、正義が勝つだろう。世界中の全ての国がこの問題に取り組むことを願う。我々全員が一つになって、分裂しないように心がけよう」と語っている。
ベルバトフ氏は現役時代、レバークーゼンやトッテナム、マンチェスター・ユナイテッドなどでプレーしていた。ブルガリア代表としては通算78試合の出場経験があり、全部で48ゴール決めている。9月19日に現役引退を発表していた。
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