ジェンク・シャヒン【写真:Getty Images】
ドイツ2部のザンクト・パウリは14日、同クラブに所属する元U-21トルコ代表MFジェンク・シャヒンを事実上の解雇とすることを発表した。母国トルコの軍事行動を支持する姿勢が退団の原因となった。
トルコ軍は今月9日に隣国シリアとの国境を越えてクルド人勢力に対する軍事作戦を開始。国際的に強い非難の対象となっているこの動きに関連し、サッカー界でも様々な騒動が発生している。
ジェンクは先週金曜日、自国政府の選択を支持する姿勢を自身のインスタグラムアカウントで表明。「我が国の英雄的な軍を支持する。我々の祈りを皆に」と同選手はメッセージを投稿していた。
ザンクト・パウリのファンからはジェンクを非難する声が上がり、クラブも対応を迫られた。各方面との協議を行った結果として、「戦争行為を拒否するべきであることに疑いや議論の余地はない。クラブの価値観に反するものだ」として、同選手を練習および試合から即座に除外することを発表した。
契約自体は現時点では解除せず有効としつつ、他クラブで練習に参加することを認めるとクラブは述べている。ジェンクはトルコに帰国する模様だと報じられているが、いずれにしても冬の移籍市場が開くまで他クラブと契約することはできない。
現在25歳のジェンクは2016年にザンクト・パウリに加入。FW宮市亮も所属する同クラブで、今季はブンデスリーガ2部での出場はなく、カップ戦で1試合に出場したのみだった。
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