日本代表のMF伊東純也【写真:Getty Images】
日本代表は12日、次なる戦いの地・タジキスタンの首都ドゥシャンベで初の練習を行なった。
2日前のモンゴル戦に先発出場したメンバーは、GK権田修一を除いてリカバリーのための軽めのメニューをこなした。DF吉田麻也とDF長友佑都はコンディションを考慮し、ホテルでの室内調整となったためグラウンドには現れなかった。
練習を終えて取材に応じたMF伊東純也は「もう試合は終わったので、次に切り替えて、また今の100%を出せるように頑張りたい」と、視線を15日のタジキスタン戦に向けていた。モンゴル戦の3アシストは過去のこととし、次にどんな結果を出すかに集中している。
タジキスタン代表との過去の戦績も、伊東には関係ない。日本代表は2014年ブラジルワールドカップ出場権をかけたアジア3次予選でタジキスタン代表と2試合を戦い、ホームで8-0、アウェイで4-0の大勝を収めていたが、「アウェイというのもありますし、まず1点が大事になる」と過去には一切目を向けずに気を引き締めていた。
「ゴールに絡むのはもちろんですけど、それ以外の部分でも、守備の部分だったり、走る部分だったりとか、そういう部分もしっかりやったうえで自分の特徴を出せればいいかなと思います」
モンゴル戦では6-0の快勝に大きく貢献する3アシストを記録したが、満足は一切ない。「今はやっぱりチャンピオンズリーグ(CL)とか注目を浴びるチャンスだと思いますし、そこでしっかりできるところを見せていきたい」と、所属するゲンクで維持している好調を日本代表にも持ち込み、さらなる飛躍のきっかけを掴もうとしている。
伊東は波に乗っている。クラブや代表の試合で手にした良いイメージを持ったまま、どんどん結果を残すことで将来の可能性も大きく開けてくるはず。それを彼自身が感じながらプレーできているのは調子が良い証だ。
「勝つことはもちろんですけど、いいコンディションで、自分のいいパフォーマンスを常に出すことが大事だと思っているので、しっかりやりたいと思います」
日本代表の2列目のポジション争いは熾烈を極める。その中でスピードという絶対的な武器を生かし、存在感をより大きくしていけるか。伊東にとって、タジキスタン戦は日本代表での今後を占う重要な試金石となる。
(取材・文:舩木渉【タジキスタン】)
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