日本代表のMF橋本拳人【写真:Getty Images】
日本代表は10日にカタールワールドカップのアジア2次予選でモンゴル代表と対戦する。
今回のサムライブルーの招集メンバー23人のうち、国内組は3人しかいない。そのうちの1人、MF橋本拳人は9月に行われたパラグアイ戦とワールドカップ予選のミャンマー戦に続けて出場して加速度的に評価を高めている。
おそらくモンゴルもミャンマー同様に、自陣に引いて守りを固めつつカウンターを狙ってくるだろう。そういった戦い方の相手に対し、「常にいいポジショニングで、素早く前にパスをつけることを繰り返していくことが重要かなとは思っています」と橋本は語る。
それは9月の2試合を終えて、J1優勝争いの最中にあるFC東京を引っ張る26歳が「チームに帰ってからも意識して取り組んできた」部分だ。
「(FC東京と日本代表では)やっているサッカーのスタイルは違いますけど、(守りを)固められた相手に対してどう舵を取るのかは、ボランチにはすごく大事。常に空いているポジション探しながら、ゲームの流れを読みながらプレーするのは少しずつ自分もできるようになってきたので、それを思い切って出したい」
中盤でアグレッシブに動き回り、激しいプレーもいとわないのが橋本のスタイル。ボール奪取力や球際の強さに長けており、そこにパスでのゲームコントロール能力が加われば鬼に金棒だ。それでもまずは自分の持ち味を大事にし「どの相手でも、球際やセカンドボールでどちらのボールになるかで自分たちの時間が増えると思う。セカンドボールの争いも自分の持ち味でもありますし、常に早くボールを拾えるように、いいポジションを取りたい」と意気込んだ。
「奪ってから相手は速く攻めてくると思うので、その裏のボールのケアだったり、こぼれ球だったりは多くなると思う。それを素早く拾ってスペースにつけることができれば、2次攻撃、3次攻撃とつなげられるので、そこもボランチの役割だと思う」
これまでの流れからいけば、セントラルMFの軸は司令塔タイプの柴崎岳になる。その相方の座を誰が射止めるのか。もちろん橋本にも大きなチャンスがある。「自分は誰と組んでもうまくバランスとりながらやれる自信はある」と語る26歳はリスク管理やバランスの維持という従来の武器のみならず、「攻撃で一段階上のプレー」にも意識してチャレンジしながら日々の成長の成果を日本代表に還元していくつもりだ。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
【了】