今回の日本代表メンバーには大迫勇也がいない【写真:Getty Images】
日本代表は10日、カタールワールドカップのアジア2次予選でモンゴル代表と対戦する。
今回の活動の中で大きなトピックとなっているのは、ブレーメンでプレーする大迫勇也が不在な点だ。負傷離脱中の絶対的エースストライカーの穴をどう埋めるか、あるいは別のやり方で影響を最低限に抑えるか。森保一監督の手腕も試される。
試合前日の記者会見に臨んだ指揮官は「攻撃の崩し方、選手の起用についてですが、今日これから初めて戦術練習をするので、時間は限られていますが、いくつか確認して明日に臨みたい」と語るにとどめた。
先月同様、招集メンバーの大半を海外組が占める状況で、日本代表への合流時期もまちまち。やはり代表ウィークの2試合のうち、最初の試合前は全体で練習する時間を十分に確保できないのが現状だ。
それでも森保監督は「メディカルからの報告で、特別にコンディションの悪い選手がいることはない」と明かし、招集した全選手が10日のモンゴル戦で起用可能であることを強調した。
では、どう戦うか。これまで森保監督が率いるA代表は4-2-3-1をベースに戦い、6月のキリンチャレンジカップでは3バックも試している。絶対的な1トップの大迫がいないとなれば、その不在を1トップ+2シャドーで解決しうる3-4-2-1の採用も考えられるところだ。
「これまで戦ってきたベースはありますけれども、いろいろなシステムや選手が変わることで、システムは同じでも連係や立ち位置がかわることは起こり得る。ベースの部分を確認しながら、試せるところは試していけたら」
モンゴル戦の後にはアウェイへの長距離移動を挟んで、15日にタジキスタン戦が組まれている。2試合で勝ち点6の確保が必須になるワールドカップ予選の過酷な連戦で、選手をどうやりくりしていくかも「答えとしては、決まっていない」と森保監督は語る。
「まずは目の前の一戦で勝ち点3を」と意気込みつつ、戦い方については煙に巻いた指揮官はどんなプランを用意しているのか。「いろいろな選択肢を考えながら2戦を戦っていければ」。その言葉通り、選手起用や戦術面でどんなバリエーションを見せてくれるか楽しみだ。
(取材:植田路生、文・構成:編集部)
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