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写真左から稲本潤一、乾貴士、中田英寿、遠藤保仁、中村俊輔【写真:Getty Images】
遠藤保仁(えんどう・やすひと/ガンバ大阪)
生年月日:1980年1月28日(39歳)
日本代表成績:152試合出場/15得点
遠藤選手はやっぱり入れておきたいですね。遠藤選手はまじでいい選手ですね。本当にこう、ピッチを空から見ているような、そんな選手だと思うんですよ。そこ見えてるんだ、というようなボールを出せるし、いま前に急ぐ時ではないという時はしっかり横に繋いでとか、リズムを後ろの方で作って入れるべきタイミングで前にボールを入れたりとか。試合の状況が一番見えている選手だと思います。
身体も超仕上がっているわけではないじゃないですか。ちょっとね、サッカー選手っぽくない身体をしているんだけど、プレーはスーパー。代表のボランチと考えたらやっぱり俺は遠藤選手を外せないな。パスセンス、精度、高いですよね。なかなかこういう選手は出てこないですよね。こういうタイプはもう出てこないんじゃないですか。最近もいないですもんね。柴崎(岳)選手とかやれるけど、なんかちょっと違うもんな。そうとうザックジャパンの時とか(チームを)助けていたんじゃないかな遠藤選手は。ゲームメイクというかね、試合を作っていく感じはやっぱりすごいですね。
稲本潤一(いなもと・じゅんいち/SC相模原)
生年月日:1979年9月18日(40歳)
日本代表成績:82試合出場/5得点
ボランチのもう一枚は稲本選手かな。僕はサッカーやっていた頃はFWだったけど、ちょっと稲本選手に憧れていました。ワールドカップでも点を取ったじゃないですか。ああいう後ろの選手でもどんどん前に行く強さ、力強さとかシュートセンスとかそういうのも持っていて、前にも行けて後ろもしっかり守れるボランチはやっぱりチームにとって心強いと思うんですよね。そういう意味でも稲本選手は入れたいかな。海外で活躍した実績もあるし。
あと、稲本選手は身体がでかいですね、実際に会いましたけど。けっこう大きいですね。圧があるというか。別に一緒にサッカーするわけではないですけど、なんか簡単にボール取られそうだなとかこの人からボール取れないだろうなと思っちゃうような雰囲気がすごい出てますね。すごいですね。遠藤選手と稲本選手。ボランチはこの2枚ですね。
中村俊輔(なかむら・しゅんすけ/横浜FC)
生年月日:1978年6月24日(41歳)
日本代表成績:98試合出場/24得点
中村俊輔選手はもう、世界の人が知っている日本人プレイヤー。世界にインパクトを与えた日本人プレイヤーという意味では、中田(英寿)選手よりすごいかもわからないですね。チャンピオンズリーグでね、マンチェスター・ユナイテッド相手に決めたフリーキックとかは完全に世界中にインパクトを与えたし、ユナイテッドサポーターの方も忘れないと思います。そして、セルティックの英雄的存在じゃないですか。こんだけフリーキックうまい選手って世界でもなかなかいないと思うんですよね。トップ5には入るんじゃないかなと。
スピードとかがあるわけではないのに、独特の間合いとか切り返しとかで相手を抜いて丁寧なセンタリングとかピンポイントで上げられたりする。中村俊輔選手のフリーキックとかのゴールもそうだし、セットプレーでチームに与えた勝ち点ってめっちゃ多いと思うんですよね。だからああいうセットプレーのセンス、これはもう日本一。今後これを越えてくる選手も出てこないんじゃないかなと思いますね。
乾貴士(いぬい・たかし/エイバル)
生年月日:1988年6月2日(31歳)
日本代表成績:36試合出場/6得点 ※10月9日現在
俺が好きな選手で挙げると、乾選手です。高校サッカーで見たインパクトから忘れられないんですよね。野洲高校はセクシーフットボールなんて言われていましたけど、あの時から乾選手ってすごいなと思っていましたね。でも高校生の頃からドリブルうまい選手ってけっこういて、選手権とかでも無双する子っているんですけど、プロ行ってもそれができてしまう、いまもそのドリブルスタイルがちゃんと通用している選手ってなかなかいないと思うんですよね。でも乾選手はちゃんと抜こうと思ったら抜いて、剥がせる選手だと思います。
中島翔哉選手とか、原口(元気)選手とか、宇佐美(貴史)選手とか、けっこう左サイドのうまい選手って多いですけど、僕は乾選手が一番好きですね。ロシアワールドカップでもしっかり点を取ってインパクトを残してくれて。性格もね、明るくて面白くてっていう。人間的にも素敵な人だなと思います。
中田英寿(なかた・ひでとし)
生年月日:1977年1月22日(42歳)
日本代表成績:77試合出場/11得点
トップ下は中田英寿選手ですね。中田英寿選手しかいないですわ。中田英寿選手もね、個性的な選手ですよね。チームメイトに厳しい感じとか、キラーパスなんて言われていましたけど、やっぱり世界に勝つにはそういったボール取れなきゃダメだよ、みたいなボールをチームメイトに出す選手でしたね。あと身体の強さですね中田英寿選手は。姿勢の良さ、身体が強いからボールを取られない。あとはあれだけね、海外に移籍して成功した日本人選手ってなかなかいない。昔、奥寺(康彦)さんとかいましたけど、僕らの世代でいうと中田英寿選手はやっぱりすごかったですし、移籍してすぐにペルージャでゴールを決めたりとかというのがあって、すごいなと思いましたね。セリエAの優勝も経験していますしね。
ワールドカップで負けた時の寝っ転がって空を見てたあの時に引退を決めていたんだなと思うと、グッとくるものもありますね。でも、もっと続けて欲しかった選手ですねやっぱり。もっと見たかったですね。
あと、(中田が出てきた時の)衝撃はありましたね。それこそ、井原さんのこと呼び捨てにしたりとか(笑)。ピッチの中で年齢は関係ないってことを言いだした選手でもあると思いますね。井原さんにとっては言ってしまえば(中田は)小僧ですよまだ。それが「おい井原」とか「おい秋田」とか言うわけじゃないですか。それってやっぱりすごいなと思って。メンタルが日本人ではないというか、「関係ないでしょピッチの中なら」みたいなところのかっこよさとか。そういうのはすごいなと思いましたよ。中田英寿選手が出てきた頃は。やっぱり伝説の選手じゃないですか。