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中島翔哉は「テクニックよりも戦う姿勢を見せた」。ポルト全体の採点は控えめだが…

text by 編集部 photo by Getty Images

中島翔哉
中島翔哉はリオ・アヴェ戦で今季初のリーグ戦先発出場を果たした【写真:Getty Images】

 中島翔哉への信頼は日に日に高まっている。現地29日に行われたポルトガル1部の第7節リオ・アヴェ戦で、ポルトのセルジオ・コンセイソン監督は背番号10の日本代表MFを先発起用した。

 リーグ戦では加入後初の先発で、中島は76分までプレー。シュートを放つ場面はなかったが、攻守に精力的に動き回った。特に守備面での貢献は過去にはないほどで、何度でもボールに食らいつく姿勢を見せた。

 コンセイソン監督がこのタイミングで中島を先発起用したのはなぜか。試合後の記者会見でその意図を説明している。ポルトガル紙『レコード』などが報じた。

「中島やオターヴィオといった選手に、インサイドで能力を発揮して欲しかった。中央でリオ・アヴェのセントラルMF、タランティーニとフィリペ・アウグストの背後のスペースを活用して攻撃を加速させるということだ。前の試合(25日のカップ戦、サンタ・クララ戦)のパフォーマンスで彼(中島)にそう言う能力があったので、今日プレーするのにふさわしいと考えた。彼は非常によくやっている」

 実際、中島は左サイドを基本に中央寄りのポジションから、FWムサ・マレガとFWゼ・ルイスの背後に入って攻撃に絡んでいった。自らのシュートには繋がらなかったが、指揮官の描いたイメージ通りのプレーだっただろう。

 ポルトガル各紙も中島のチームへの貢献に高い評価を下した。『レコード』紙の採点(5点満点)は得点などがなかっため、他の大勢の選手と同じ及第点の「3」だったが、「先発の機会を正当化しようとした。絶好のチャンスはなかったが、左サイドにはダイナミズムがあり、いい試合への入り方だった」と確かな存在感があったことをうかがわせる寸評が記されていた。

『オ・ジョーゴ』紙の採点も「6」と点数自体は平凡だが、寸評では「ピッチ上の主役は彼ではなかったため、テクニックよりも戦う姿勢を見せようとした。中盤とディフェンスの間にスペースを探していた」と監督の要求通りのプレーで献身的に振る舞ったことに言及されていた。

 この試合では後半が退屈な内容となったためか、各紙採点において飛び抜けて高い点数を獲得した選手は少なかった。『ア・ボラ』紙でもポルトで最高は「7」がつけられたDFアレックス・テレスだけで、中島は決勝点を挙げたマレガらと同じ「6」。一方、寸評はポジティブで、日本代表の25歳は「ファイナルサードに到達するために最速の方法の1つ」と称えられた。

 ポルトは来月3日にヨーロッパリーグのアウェイゲームでフェイエノールトと対戦し、週末に試合はなく国内リーグが代表ウィークの中断期間に入る。ここで中島は日本代表に招集される可能性があり、連戦のラストとなる試合でもアピールを継続していい流れで代表に合流したいところだ。

【了】

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