日本代表は10日にミャンマー代表と対戦する【写真:田中伸弥】
5日のキリンチャレンジカップ2019でパラグアイ代表に2-0と勝利を収めた日本代表は、10日に2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選の初戦となるミャンマー戦を迎える。7大会連続7回目のワールドカップ行きの切符を掴み取るためにはこの“初陣”が重要なものとなるが、果たして森保ジャパンはどのようなパフォーマンスを見せるか。
さて、これまでにも日本は幾度となくアジア予選を戦い抜いてきた。もちろんアジアの中ではトップレベルの力を持つ同国だが、格下相手に思わぬ苦戦を強いられることやまさかの大金星を許してしまう試合も多々あった。その中でもとくに、ワールドカップ・アジア予選の初戦は日本代表史に残るとも言える劇的な展開が続いている。今回で言えば、ミャンマー戦がそれに当てはまる。
では、そんな日本代表の過去のワールドカップ・アジア予選の初戦はどういう成績だったのか。日本が初めてワールドカップ出場を掴み取った1998年フランス大会の予選から振り返っていきたい。
1997年3月23日、日本代表はオマーン代表とマスカット(オマーンの首都)で対戦している。試合開始10分で日本は小村徳男が先制ゴールをマークし、その後は一進一退の攻防が続くもなんとかそのまま1-0で勝利。アウェイと言う難しいゲームであったが、幸先良いスタートを切っている。
続くドイツワールドカップ・アジア予選の初戦では、これまたオマーンと対戦。日本はホームでこの一戦を迎えることができたのだが、GKアリ・アルハブシの好セーブなどもあり格下相手に思わぬ苦戦を強いられる。後半ATに久保竜彦がゴールを決めなんとか1-0で勝利することができたが、引き分けに終わっていてもおかしくはなかったほど、日本は追い詰められたのである。
続く南アフリカワールドカップ・アジア予選の初戦ではタイ代表に4-1と快勝を収めたものの、ブラジルワールドカップ・アジア予選の初戦はこれまた苦戦。埼玉スタジアムで北朝鮮代表と対戦した日本は、攻め続けるも得点を奪うことができず、0-0のまま後半ATを迎えた。しかし、またも奇跡は起こる。右サイドで清武弘嗣がクロスを上げると、これを吉田麻也が頭で合わせ、日本が先制。そのまま1-0で勝利したのだ。
そして、最も記憶に新しいのがロシアワールドカップ・アジア2次予選の初戦。この時の相手はシンガポール代表であった。当然、格上の日本が勝利すると予想されていたこの試合だったが、相手GKイズワン・マフブードのビッグセーブ連発などもあり、ホームでまさかのスコアレスドローに終わったのだ。結果的に日本はロシア行きの切符を掴んだのだが、このドロー決着には日本中が驚きを隠せなかった。
と、ここまで日本代表のアジア予選の初戦を振り返ってきたが、日本は南アフリカW杯予選のタイ代表戦以外はすべて1点差の拮抗したゲームを演じている。勝利しているとはいえ、やはり初戦という独特の緊張感があるのか、苦戦を強いられることが多い。果たしてミャンマー戦は、どういった結果になるのだろうか。
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