パラグアイ戦は3バックの採用を
日本サッカー協会(JFA)は8月30日、今月に行われるキリンチャレンジカップ2019のパラグアイ代表戦、2022年カタールワールドカップ・アジア二次予選のミャンマー代表戦に挑む日本代表メンバーを発表している。
中島翔哉や堂安律、南野拓実といった森保ジャパンの中心メンバーが順当に名を連ね、コパ・アメリカ2019(南米選手権)を戦い抜いた久保建英や板倉滉といった選手も選出された9月シリーズ。招集を受けた23名中19名が海外クラブ所属という形になったが、恐らくこのメンバーが今後、ワールドカップ出場を懸けた予選を戦う上でのベースとなるだろう。
そんな日本代表は5日にパラグアイ代表と激突する。相手はコパ・アメリカでアルゼンチン代表などを苦しめベスト8入りを決めた実力国。今回の遠征にどれほど力を入れてくるか定かではないが、日本代表にとっては難しいゲームとなるはずだ。内容だけではなく、結果にもこだわりたいところである。
さて、そんなパラグアイ戦だが3バックを採用してみてはどうだろうか。というのも、今後行われるアジア二次予選は格下との対戦が多くなっており、日本代表は当然ながら攻める時間が大半を占めるだろう。その中で引いた相手をいかに崩し切るかが重要となるはずで、攻撃面の成熟性は予選を勝ち抜く上でのカギとなるかもしれない。だからこそ、パラグアイ戦で攻撃的なシステムを試し、連係面を少しでも深める価値はあるはずだ。
GKはシュミット・ダニエルを推す。今夏に移籍したシント=トロイデンでさっそくレギュラーとして活躍している同選手は、長い手足を生かしたセービングと確かな足下の技術力を持つ。パラグアイ戦でも攻守両面でチームに安定感をもたらしてほしいところだ。
ディフェンスラインは左から畠中槙之輔、植田直通、冨安健洋でどうだろう。こちらは平均年齢22.6歳とかなり若いラインだが、彼らが強固な守備網を築くことができれば、将来性を考えても日本代表にとってはプラスだ。同ポジションには昌子源(今回は未招集)や吉田麻也といった選手もいるが、ここでこの3バックを試す意味はありそうだ。
激戦区の2列目に推すのは…
WBには長友佑都と酒井宏樹を推す。3バックを採用した場合、この両サイドの働きはかなり重要となってくるが、百戦錬磨の彼らなら問題ないだろう。攻守にアグレッシブな姿勢を見せて欲しいところだ。
中盤底の2枚には柴崎岳と板倉滉。コパ・アメリカでもコンビを組んだこの両者は南米の地で悪くはないパフォーマンスを発揮していた。板倉本人もコパ・アメリカ終了後に柴崎とのコンビに好感触を抱いていたことから、ここで更なる連係を深めたいところだ。
中島、堂安、南野、久保、伊東純也らが名を連ねるなど最も激戦区となっている2列目には南野と久保を推す。前者は現在、所属するザルツブルクでリーグ戦5試合出場3得点2アシスト、国内カップ戦1試合で1得点2アシストをマークするなど調子が良い。ポルト移籍後なかなか出番を掴めず苦しんでいる中島やPSVに移籍したばかりの堂安より状態が良いことは明らかで、日本代表でも所属クラブと同じような活躍を果たせるかに期待が懸かる。
一方の久保は今夏にレアル・マドリーからマジョルカへ移籍。現地時間1日に行われたリーガ・エスパニョーラ第3節では途中出場を果たしている。同試合を終えたあとの移動などで多少の疲労はあるかもしれないが、やはり日本代表で見てみたい選手の一人だ。NMDトリオがここ最近不発に終わっている中で、その壁を打ち砕けるのは久保ということになるだろう。パラグアイ戦でどのようなプレーを見せるのかには注目である。
そして1トップにはやはり大迫勇也だ。森保ジャパンの中では不動の地位を築いており、2列目の選手が生きるのはこの男の働き次第という見方もできる。今回2列目に推す久保とはそれほど多くプレーしたわけではないが、だからこそパラグアイ戦でこの2人の共存というものを期待したい。
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