昇格組の運命は？

　今季からセリエAに所属する3クラブはブレシア、レッチェ、エラス・ヴェローナである。ブレシアは2010/11シーズン以来、レッチェは2011/12シーズン以来、ヴェローナは1年でのセリエA復帰を決める形となった。

　かつてロベルト・バッジョなどを輩出した名門・ブレシアは昨季、セリエBで勝ち点67を稼いで見事リーグ制覇を果たしている。リーグ戦全36試合で喫した黒星はわずかに「5」と、攻守両面で圧倒的な強さを誇った。また、FWアルフレド・ドンナルンマがセリエB得点王に輝くなどポジティブな要素が多い1年となり、久々のセリエA挑戦へ向け状態は良いと言えるだろう。今夏に加入したFWマリオ・バロテッリの活躍にも期待だ。

　ブレシアに続いてセリエA昇格を決めたのがレッチェ。首位に勝ち点差1及ばず2位でのフィニッシュとなったが、昇格プレーオフ圏内の3位・べネヴェントとの勝ち点差は「6」となっているなど、こちらも文句なしの強さを見せ昇格を決めた。一時、八百長にかかわった影響で3部降格も味わったレッチェだが、2011/12シーズン以来となるセリエAでどのようなパフォーマンスを見せるだろうか。

　そして昇格枠の最後の一席に滑り込んだのはヴェローナ。同クラブは昨季のセリエBで5位という成績であったが、昇格プレーオフでペルージャ、ペスカーラを下して見事決勝戦に進出。ファイナルでは1stレグを0-2で落としたものの、2ndレグで3-0と大逆転でチッタデッラを下して1年でのセリエA復帰を勝ち取った。2017/18シーズンは19位で降格の憂き目に遭ったヴェローナだが、今季は残留を決められるか。

得点王争い

　昨季のセリエAで得点王に輝いたのはサンプドリアのFWファビオ・クアリャレッラであった。ベテランのイタリア代表FWはリーグ戦で26得点をマークし、36歳にして自身初のセリエA得点王を獲得する結果となっている。

　今季もそんな得点王争いから目が離せないだろう。2季連続の得点王を狙うクアリャレッラはもちろん、昨季セリエA初挑戦ながら21ゴールを挙げたFWクリスティアーノ・ロナウドやジェノア、ミランで圧巻のパフォーマンスを見せたFWクシシュトフ・ピョンテク、アタランタ躍進の立役者となったFWドゥバン・サパタなどは今季も得点王候補となるだろう。

　ナポリのFWドリース・メルテンスやFWアルカディウシュ・ミリクも面白い存在で、ローマのFWエディン・ジェコもどこまで食い込んでくるか。インテルに新加入したFWロメル・ルカクなども奮闘が期待される。

　トリノのFWアンドレア・ベロッティやラツィオのFWチーロ・インモービレも得点王の座を虎視眈々と狙っているだろう。いずれにしても得点王争いには要注目である。