体はついて来ず。若手台頭で先発外に
気付けばオランダ人ウインガーは35歳。フランス人ウインガーは36歳。12/13シーズンには3冠の原動力となった“ロベリー”とて、時の流れには抗えない。スピードが武器の攻撃的なポジションだからこそ、衰えを隠すことはできなかったとも言えるだろう。
ミュンヘンのビッグクラブは若返りを図っている最中だ。もちろんクラブに数々のタイトルをもたらした両選手に最大限のリスペクトを払いながらも、バイエルンは、“ロベリー”との契約期間は18/19シーズンを最後とした。
そんな“ラストラン”となったシーズンの序盤、ロッベンもリベリーもコンスタントに出場機会を得ていた。両選手とも、新たに就任したニコ・コバチ監督の構想に入っていたと言えるだろう。
ロッベンは8月下旬の開幕戦、TSGホッフェンハイム戦で後半からの途中出場だったが、アディショナルタイムに3点目を決めて勝利に貢献。それから第3節のレバークーゼン戦、第5節のアウクスブルク戦と得点を重ねていった。リベリーもホッフェンハイムとの開幕戦で1アシストを記録。出だしは悪くなかった。
だが、気持ちは先行しても、もう体は付いて来ようとしなかったのかもしれない。オランダ人ウインガーは、11月に筋肉硬直の問題を大腿部に抱えると、チャンピオンズリーグのベンフィカ戦を最後にピッチを離れることになる。
フランス人ウインガーは、アヤックス、ベンフィカ、AEKアテネと同居したCLのグループリーグでは先発出場を続けたが、後半からの途中出場が増えていった。
結局ロッベンが復帰したのは、シーズンも終わる5月に入ってからのことである。リベリーも、若手のドイツ代表FWセルジュ・ニャブリが台頭し、負傷離脱していた同胞のキングスリー・コマンも12月に戦列に戻ってきたことで、先発の座を確保することはなかなか難しくなっていた。