ランパードは攻撃的な戦術を選択
「エネルギッシュなサッカーを目指す」と語る若きイングランド人の監督は、その発言通りのサッカーを日産スタジアムでは披露した。
4-2-3-1のフォーメーションを披露したブルーズは、前線からハイプレスを敢行し、ポゼッション型の川崎フロンターレにボールを持つことを許さなかった。そのプレスで重要な役回りを担ったのがトップ下のメイソン・マウントだろうか。
得点力のある中盤の選手ということもあり、どこか現監督の現役時代を彷彿させる20歳の若手選手は、慣れない高湿度・高気温の環境下でも、人一倍前線走り回った。特にボールを奪われた後の切り替えは誰よりも早く、ノータイムで相手にプレスをかけていた。
ボールを奪い返した後も、すぐさま頭を切り替え、すぐさまボックス内に飛び込んでいく姿は、新世代の「ボックス・トゥ・ボックス」型プレイヤーであることを我々に見せつけた。
攻撃的な要素でいうと、サイドバックの攻撃参加も、以前よりも増えた印象だ。両サイドバックのアスピリクエタとマルコス・アロンソは非常に高い位置をとり、何度も攻撃に参加。最終的にはゴールは奪えなかったものの、存在感を見せつけた。
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