より攻撃的な内容に
もともとチェルシーといえば、この10~20年間は守備的なサッカーをすることのほうが多かった。その典型例はモウリーニョ政権だろうか。ポルトガル人の名将は、相手の悪い部分を浮き彫りにするためにも受け身のサッカーにすることがおおい。
あるいは直近で言うと2016年から2年間監督を務めた、アントニオ・コンテ監督の下でも同様だ。3-4-3を基本システムとしたイタリア人監督のサッカーは、原則的にカウンター志向が強く、どちらかといえば守備的だった。
そういう意味では昨年、マウリツィオ・サッリが監督に就任した時には、大きな変化になると思われた。実際、サッリはチェルシーに攻撃的なパスサッカーを持ち込んでいる。
そしてこのイタリア人の老将が解任された時には、この「チェルシーが攻撃的なチームに生まれ変わる」という流れは、終わったかと思われた。しかし実際には違った。クラブのレジェンド、フランク・ランパードはより攻撃的なサッカーをチームに持ち込んでいる。
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